石破茂首相は14日の衆院予算委員会で、トランプ米大統領が日本など世界各国に「相互関税」を課すことを決めた手法をめぐり、2月にホワイトハウスで行った日米首脳会談の経験を通じ、トランプ氏の持つ強い権限を実感したことを明かした。
立憲民主党の野田佳彦代表とのやりとりで語った。 野田氏は、関税について一方的に変更する今回の相互関税というトランプ氏の手法をめぐり「ルールを守っていない国にルールを守っていませんね、と言わないと同罪だ。相互関税はむちゃくちゃで、赤信号を勝手に渡るようなひどいルール違反。それはおかしいんじゃないですか、という所から始まるのが交渉の、基本の中の『き』だ」と指摘。今回の米国側の措置は、日本の自動車に追加関税を課さないとした、第1次トランプ政権時の2019年に結ばれた日米貿易協定の内容にも違反しているとして「毅然(きぜん)とした行動をするお考えはあるか」と、石破首相の覚悟を問うた。
石破首相は「要は、何が最も国益なのかを考えていかないといけない」と主張した上で、2月の日米首脳会談を回顧。「私は、何度かホワイトハウスは行ったことがありますが、実際にオーバルルームや閣議の席で、大統領、副大統領、閣僚たちと話をした経験は初めてだった。大統領制の国とはこういうものだと、まざまざと見た思いがする」と主張。「直接選ばれた大統領が持つ強大な権限、民主的な方法で選ばれたという強烈な自負に対して、いかにして我が国の国益を守るか、どのような主張を、どのように行うことが最も国益に資するかということを、あらゆる観点から考えたい」と述べ、一方的な措置を次々と繰り出すトランプ氏を翻意させることの難しさをにじませつつ、日本の国益を確保していく難しい交渉になるとの認識も示した。
野田氏は「報復関税ということはけして、私は言わない。対抗措置など、うかつなことは言えないと思うが、協定とは何だったのか、それをあなたたちは守っているのかということは、きちんとものを言っていかないといけない。そこはあらためて強調していきたい」と、これからトランプ氏との交渉に臨む日本政府の姿勢について、クギを刺した。