大手タクシー会社MK(エムケイ)グループは9日、公式サイトに文面を掲載し、タクシーを利用する障がい者に対し、受注オペレーター社員が脅迫にあたる発言をしたとして謝罪した。
発表によると、事案は2月1日、エムケイ西日本グループ(本社:兵庫県神戸市)のコールセンター(兵庫県芦屋市)で発生。20代女性で勤続7カ月の受注オペレーター社員が、福岡県内の利用者から福祉タクシー利用券に関する問い合わせに対応した直後、私物のスマートフォンから客の携帯電話に対し、「障がい者のくせに、調子に乗るな、来るんなら殺してやる」という趣旨のショートメッセージを送信したという。
客からコールセンターに申告があり発覚。当該社員は当初、自分ではないと否定していたが、被害届を受けた警察の捜査も始まり、説得を続けたところ、発生当日の夜に自分がやったことを認めたため、警察に出頭するよう説得したという。当該社員はすでに退職し、福岡県警により書類送検されていることも報告された。
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▽以下全文
エムケイ西日本グループ
福岡エムケイ株式会社 代表取締役 青木義明
このたび、大阪、神戸、福岡、沖縄の予約受付や配車を受け持つエムケイ西日本グループ(本社:兵庫県神戸市)のコールセンター(兵庫県芦屋市)で、受注オペレーター社員が、電話で障がい者向けの福祉タクシー利用券の使用を希望されたお客様の携帯電話に対し、自分のスマートフォンから差別的で脅迫に当たるメッセージを送りつけるという、重大かつ、あってはならない人権侵害事案が発生しましたので、ご報告申し上げます。
被害に遭われたお客様およびご利用いただく全てのお客様へ、深くお詫び申し上げます。弊社は車椅子のまま乗車できるタクシーを通じ、すべてのお客様が快適かつ安心してご利用いただける環境づくりを目指してまいりましたが、このような事案を発生させてしまったことは誠に情けなく、社員教育が不十分であったことを深く反省し、再発防止と社員教育の徹底に取り組んでまいります。
■事案の概要
2025年2月1日、芦屋市の弊社コールセンターにおいて、受注オペレータ社員(20代女性、勤続7ヶ月)が、福岡県のお客様からの福祉タクシー利用券に関するお問い合わせに対応した直後、私物のスマートフォンからお客様の携帯電話に対し、「障がい者のくせに、調子に乗るな、来るんなら殺してやる」という趣旨のショートメッセージを送信しました。その直後に被害にあわれたお客様からコールセンターに申告があり、発覚しました。
・お客様からの申告を受け、速やかに社内調査を開始しましたが、当該社員は当初、自分ではないと否定していました。被害届を受けた警察の捜査も始まり、説得を続けたところ、発生当日の夜には自分がやったことを認めたため、警察に出頭するよう説得しました。
・当該社員はすでに退職しております。
・当該社員は福岡県により書類送検されております。
・弊社としても、警察の捜査や被害者の方の対応等に協力してまいりました。
・コールセンターの責任者である弊社常務取締役より、被害者の方に直接謝罪訪問をいたしました。
■再発防止と社員教育の徹底
・事案発覚後、青木代表取締役がただちに動画による緊急メッセージを撮影して全社員に配信し、絶対にあってはならないことが起きたとして事態の深刻さを訴え、人権意識を徹底するよう強く求めました。社内各所には書面による緊急告示も貼り出しました。
・新人研修、若手社員研修、管理職研修、コンプライアンス研修など、あらゆる社内研修の場で、今回の事案を反省材料にしながら、このような事案が二度と起きないよう、人権尊重に対する社員の意識の再教育を徹底いたします。
■障がい者の方々に対する取り組みの歴史
エムケイグループは創業以来、全ての市民の皆様にとってご利用いただきやすく欠かせない公共交通機関として社会からの高い評価をいただけるようになるべく、歩んでまいりました。昭和40年代から、<1>乗車拒否はしない<2>身体障がい者を優先<3>深夜の急病出産に対する緊急配車の3つの方針を掲げた「タクシーを市民にかえす」運動(1972年)や、今では当たり前である身障者1割引の認可を取得し全国で初めて開始(1983年)するなど、福祉や公共性を強く意識しながら、業界に先駆けたさまざまな取り組みを行ってまいりました。
中でも、身体障がい者の方々に対する取り組みと社員教育は昔も今も決して欠かすことなく力を入れております。1972年には大々的に「身体障がい者を優先でご乗車いただく」制度を確立し、現在のエムケイ西日本グループでも、乗降時の介添え・お荷物などのエスコートサービスはもちろんのこと、耳の聞こえない方に対する筆談サービスを行ったり、車椅子の方がそのままご乗車いただけるスロープ付きのセレナ車両を多数導入し、すべて追加料金なしで対応させていただいております。
会社として長年このような努力を続けてきた中、今回のような事案を発生させてしまったことは、痛恨の極みでございます。再び社員一丸となって創業以来の初心に立ち返り、快適かつ安心・安全な交通手段としてご利用いただけるよう不断の努力をしてまいりたいと思います。
このたびは誠に申し訳ございませんでした。