コメ価格急騰で国民が苦しむ中、「私は買ったことがありません。支援者の方々がたくさんコメをくださるので」など一連の「コメ失言」で追い込まれている江藤拓農相は20日、参院農林水産委員会で、自身の発言は「ピント外れ。返す返すも不適切な発言だった」と、あらためて謝罪した。
江藤氏は19日の釈明で、発言は「ウケ狙い」だったと述べたが、委員会では野党から非難が殺到。「どこがウケると思ったのか」「面白くない」と指摘され「恥ずかしい。まったくウケるような話ではない。事実ではないことを真実のように言ったことは、大いに反省している」と述べた。
一方で、衆院宮崎2区選出の江藤氏は「言い訳はしたくないが、宮崎ではコメをたくさんいただくと『売るほどある』というふうに言う。だから、宮崎弁的な言い方でもあった」と、この期に及んで珍妙釈明する場面もあった。
19日に官邸で石破茂首相に厳しく叱責(しっせき)された。農相経験者でもある首相は、今回の江藤氏発言にかなり怒ったといわれている。首相の叱責で、「修正」とあいまいだった発言への対応も「全面撤回」に。江藤氏は相当こたえたとみられ、前日夜から夜通し「SNS上の厳しいご意見をiPadでずっと見ていた」とも告白した。
「普通なら即更迭」(自民党関係者)だが、進行中のコメ政策の責任者でもあり、続投に。ただ備蓄米放出によるコメ価格安定化という「結果」を出すのが前提で、それは必ずしも簡単ではない。江藤氏の失言が石破政権に新たなダメージをもたらした状態は当面続く。【中山知子】