【将棋・名人戦】藤井聡太名人 俳優渡辺徹さんの出身地古河市でV3決める

名人戦第5局前夜祭で対局への抱負を述べる藤井聡太名人

藤井聡太名人(22)に永瀬拓矢九段(32)の挑戦を受ける、将棋の第83期名人戦7番勝負第5局が29日午前9時からの2日制で茨城県古河市「ホテル山水」で始まった。

先手後手は午前に決まっており、永瀬が先手。藤井が後手。今回は古河市が総和町、三和町と合併20周年になるものを記念した。同県での名人戦は初めて。タイトル戦7番勝負は2018年(平30)11月の竜王戦第3局(羽生善治竜王対広瀬章人八段=当時)が鹿嶋市の鹿島神宮で行われて以来、7年ぶりとなる。

古河市といえば、3年前に亡くなった俳優渡辺徹さんの出身地。渡辺さんは芸能界きっての将棋好きとしても知られており、元阪神投手の井川慶氏やタレントつるの剛士らとともに、将棋親善大使を務めていた。現在市長を務め、28日に64歳の誕生日を迎えた針谷力市長は古河三高の同級生でもある。また、前夜祭で司会を務めた宮宗紫野女流二段も古河市出身で、同じ高校の卒業生でもある。

両対局者は28日の前夜祭で、「おそらく茨城県は初めて」と声をそろえた。藤井は「古河は東北本線(東京から埼玉・大宮、栃木・宇都宮を経て福島県内へ)の駅で茨城県で唯一の駅」と鉄道ネタを披露。「利根川と渡良瀬川の合流地点の近くにある交通の要衝で、江戸時代には城下町として栄えてきました」と歴史や地理にも触れた。

今回は3連覇がかかる大事な対局だ。昨年、名人初防衛を達成した時も3連敗の後、大分対局で星を落とし、第5局(北海道紋別市)で決めた。「1手1手集中して指したい」と語ったように、じっくり考えて防衛を目指す。