将棋界のトップ棋士が公開対局で全国を転戦する勝ち抜き戦「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦(JT杯)」の開幕戦、羽生善治九段(54)対佐々木勇気八段(30)戦が21日、岡山市にある「ジップアリーナ岡山」で始まった。先手後手を決める振り駒は、と金が3枚枚出て佐々木が先手、羽生が後手で、角換わりに進行した。両者の過去の対戦成績は3勝3敗の五分だ。
先手の佐々木はJT杯初出場。23年度のNHK杯では初優勝した。昨年の竜王戦で初めてタイトル戦に登場している。今年5月には王位戦挑戦者決定戦に進出し、永瀬拓矢九段に敗れた。ここに来て、タイトル争いに絡んでいる。名人戦の挑戦権を争うトップ棋士10人の総当たり戦、A級順位戦も3期連続の在籍となる。
後手の羽生は36年連続の出場。岡山大会には26年ぶり4回目の登場となる。2011年(平23)以来、14年ぶり6回目の優勝を目指す。今回頂点に立てば、谷川浩司17世名人に並んで最多タイとなる。今月6日に日本将棋連盟会長を退任した。それ以降、13日の王座戦挑戦者決定トーナメント準決勝で屋敷伸之九段、18日の順位戦B級2組開幕戦で斎藤明日斗六段を下し、2連勝と勢いに乗る。
JT杯は、前回優勝の渡辺明九段、今年2月末の時点でタイトルを保持していた藤井聡太7冠、伊藤匠叡王と、前年度の賞金ランキング上位者の計12人が参加する。優勝賞金500万円。持ち時間は各10分。使い切ると1手30秒未満で指さなければならない。ただし、1分単位で計5回の考慮時間がある早指し戦。