藤井聡太棋聖(竜王・名人・王位・王座・棋王・王将=22)が6連覇を達成した。30日に千葉県木更津市「竜宮城スパホテル三日月」で午前9時から行われた将棋のヒューリック杯第96期棋聖戦5番勝負第3局で、午後6時30分、84手でタイトル戦初登場の杉本和陽(かずお)六段(33)を下した。これでシリーズ3連勝として棋聖を防衛、7冠を堅持するとともに、タイトル獲得通算30期とした。
ゆったりとしたペースが、いきなり激しくなった。あとがない杉本が命運を託したゴキゲン中飛車に対し、中央から制圧にかかる。61手まででお互いに持ち時間各4時間中、3時間を使う消耗戦。「駒組みが進むにつれて自信のない展開になりました」という。午後5時過ぎから迎えた終盤、杉本と瞬発力勝負になった寄せ合いで抜け出した。「終盤はきわどい形。最後の最後で初めていけそうと感じた」。ホッとした表情を見せた。
当地は棋聖初防衛がかかった2021年(令3)6月の開幕局以来、3戦3勝。三日月グループの対局はこのほか、一昨年の棋聖戦開幕戦のベトナム・ダナン、23年3月に棋王を初めて獲得し、1年後に防衛した「日光きぬ川スパホテル三日月」も合わせて6戦6勝。千葉県でのタイトル戦も6戦6勝。過去負けなしと相性のいい場所で決めた。
昨年6月の叡王戦5番勝負で2勝3敗でタイトルを失った直後、棋聖戦5連覇を達成した。以来、王座戦、棋王戦、今回とタイトル戦5番勝負は全て3連勝だ。
これで区切りのタイトル獲得通算30期。「大変なシリーズもありました」と振り返る。来月から始まる王位戦7番勝負で防衛できれば、渡辺明九段に並んで将棋界歴代4位タイとなる。9月にシンガポールで開幕する王座戦5番勝負で防衛すれば、単独4位に躍り出る。【赤塚辰浩】