東洋大除籍の伊東市長、卒業証書は「私の中では本物であると…」「記憶があいまいで」静岡地検へ

学歴詐称疑惑に揺れる静岡・伊東市の田久保真紀市長(55)が7日、記者会見を開き、辞任して出直し市長選に臨む意向を明らかにした。

薄いピンクのジャケット姿で登場した田久保市長は東洋大を「卒業はしておりませんでした」と改めて除籍であったことを認めて謝罪した。卒業証書については「検察の捜査にお任せしたい」とし、静岡地検に上申書を提出する方針を示した。

記者から卒業証書について「本物だと胸を張って言えるんでしょうか」と聞かれ、田久保氏は「私の中では本物であると思っておりますけど、大変残念ながら今、私の方でそれを本物だと証明するための卒業証明書がとれませんので、こうなった以上はきちんとした、捜査機関の方にお調べいただいて、その結果を待ちたい」とコメントした。

さらに記者から「卒業してなかったのに、卒業証書を提出するっていうのは、理解しづらい。自分でつくったのか、他の人がつくったのか。どういうことで書類を手に入れたのか」と聞かれ、田久保氏は「(書類は)卒業証書でありました」と語った。

そして「前回の会見でもお話ししましたが、30年ぐらいのことではあるんですが、正直に申し上げて、どのように手にしたのか。郵送で送られてきたのか、それとも学校に取りに行ったのか。友達と一緒に行ったのかっていうのか、記憶があいまいでございますので。これはきちんと捜査機関の方にすべてお調べいただいて、結果を見ることが一番真実に近い形」と語った。

さらに「私の方は本物であると思いまして、各方面というか必要である方にお見せしております」と続けた。

再び記者から「除籍されて卒業しなくて、それは卒業証書だって思う根拠について」と聞かれた。6月28日に教務課へ行き、約1週間後に除籍と通達され、田久保氏は「初めて除籍であることを知った」と明かした。「6月28日までは自分が除籍であることを把握してなかったので、卒業証書は持っていても何も不思議ではないのかなと思っていた」と説明した。

同日には、市議会で、田久保市長に対する辞職勧告決議案と、強い調査権限を持つ百条委員会設置の決議案が全会一致で可決されている。

田久保市長は5月の市長選で自民、公明両党の県組織が推薦する現職を破って初当選。その後、市の広報などで「東洋大卒」とプロフィルが記載されていたことについて、学歴詐称疑惑を指摘する差出人不明の文書が、市議全員に届いていたとされたことで疑惑が発覚した。6月末の市議会でこの問題を問われた際は、田久保市長は文書を「怪文書」であると断定し、詳細は説明しなかった。

ただ、各情報番組で取り上げられるなど騒動が拡大し、田久保市長は今月2日に会見。「東洋大に確認したところ、卒業は確認できず、除籍であることが判明した」と明かし、卒業証明書も取得できなかったと述べたが、「卒業していると認識していた」「私が経歴を詐称しているということは一切ない」と意図的な詐称については否定した。また進退については「逃げ出すようなことはしたくない」と述べるにとどめていた。田久保氏の弁護士も、市長選では「東洋大卒」との経歴を公表していなかったことや、誤認させる故意がなかったとして、公選法違反には該当しないとの見方を示してきている。

また、釈明の過程で、田久保市長が市議会議長に卒業証書らしき書類を約1秒“チラ見せ”させたとの疑惑も浮上。2日の会見では、その書類が何だったのかを問う質問に対し「今調べている最中」などと明確な返答がしなかったことも、騒動を加速させていた。

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