茂木健一郎氏、「ポピュリズムに対抗するには」思い語る 一方の主張だけでは「息苦しくなる」

茂木健一郎氏(2019年4月撮影)

脳科学者の茂木健一郎氏が15日までに、YouTubeチャンネルを更新。参院選(20日投開票)を前に、「ポピュリズムと、生活」と題し、今の政治への思いや、ポピュリズムに対抗するためにはどうすべきかなどについて語った。

茂木氏は、本来の政治のやり方について「政治の本質というのは調整することだと思うんですね。というのは世の中にはいろんな人がいて、多様性があって、関心事項も違うし、あと利害関係も違うしね、だから政治というのは、その1つの主張とかやり方が突出しないように、まあ調整するというのが、本来政治のやり方」と指摘した。

一方で、現在の社会を見渡し「ところが、今の時代、ポピュリズムと呼ばれる現象があって、それはある特定の立場というか意見を強く言うことなんですよね。それで一定の割合の支持を得て、当選するという事象が起こる」と解説した。ただ、その候補者が当選し、政権をとって行政の側に立った時「基本的に一方的な主張から調整の方向にモデルチェンジしなきゃいけない」とも指摘。この状況について「そこがなんか、今の民主主義の構造的な問題の1つなのかなと思ったりもする」と、指摘した。

参院選も終盤に近づき、外国人をめぐる問題などで極端な主張が注目されている。茂木氏はこの状況に「一市民としてはね、いわゆるポピュリズムの主張というか、まあ、外国人の方の問題についても、消費税の問題にしても、極端な主張をされてる方っていうのは、まあ、それはそれで、1つの役割があるわけ、今言ったように、多様性を表現するという意味において」と、極端な主張にも一定の役割も認めた。

その上で、ポピュリズムの主張との付き合い方について「で、聞いておけばいいと思うんですよ。ああ、やっぱりそういう意見あるんだよねって。一概に否定することもないし、またそれを全面的にエンドースというか、応援する必要もない」と、思いを語った。

茂木氏は、「周りにいろんな人がいるわけでしょ、その中で我々、生活している。生活っていうのはバランスですから、一方の主張だけで行ったら、生活ってやっぱり息苦しくなっていきますからね」と、警鐘を鳴らした。茂木氏は、ポピュリズムに対して「だからやっぱり、ポピュリズムに対抗するには、やっぱり生活実感というか、バランスというのを外さないでいれば、案外大丈夫なんだろうと、私は最近の様子を見ていて思うんですよね」と締めくくった。