【参院選】石破首相が続投意欲 大幅議席減も「責任果たしたい」野党は一様に「大連立」否定

第27回参院選は20日、投開票され、自民、公明両党は、改選過半数の63議席を下回ることが確実な見通しとなった。石破茂首相が目標とした、非改選を含め参院全体での過半数(125議席)維持も厳しい見通しで、政権運営が厳しさを増すのは確実だ。昨年の衆院選、6月の東京都議選に続く3連敗で責任論が強まる可能性があるが、首相は続投に含みを残した。主要野党は「大連立」を一様に否定した。参政党や国民民主党が大きく躍進した。永田町は今後、先が読めない「未知の政局」に突入する。

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重苦しい雰囲気の自民党本部に石破首相が姿をみせたのは、投票締め切りから1時間を過ぎた午後9時過ぎ。表情は硬かった。選挙戦中から「与党敗戦ムード」は報じられてきたが、現実のものになった。

石破首相はNHK番組に出演し、「厳しい情勢を謙虚に真摯(しんし)に受け止めないといけない」とした上で、「現状で比較第1党の議席をいただいている。比較第1党の責任をよく自覚しなくてはならない。責任を果たさないといけない」として、現段階では続投の意思を表明した。

一方、森山裕幹事長は同番組で「どういう形で責任を取るか(石破)総裁とよく協議をしたい」と述べた。森山氏の選挙区がある「自民王国」鹿児島選挙区では、自民候補の落選確実が早々と報じられた。

昨年の衆院選で敗れ、与党で過半数の議席を大きく割り込み少数与党に追い込まれた石破政権。6月の東京都議選も自民は第1党を失った。それに続く3連敗。党内では、石破首相を含めた執行部の責任論が急速に拡大しつつある。

今回、公約とした国民1人一律2万円の支給が「バラマキ」批判を受けた。石破首相は「本当に困っている人に手厚く支援をする」として、野党の消費税減税や廃止論を猛烈に批判したが、有権者の気持ちには響かなかった。石破首相には候補者陣営も距離を置いた。応援要請は歴代総裁より格段に少なく、街頭演説も少なかった。各党が重視した東京選挙区に石破首相が応援に入ったのは、最終日のみ。自民関係者は「選挙の顔として認めなかったということ」と突き放した。人気弁士で鳴らした、かつての姿はなかった。

野党は今回、実質的な「政権選択選挙」と位置づけ攻勢を強めた。野党幹部は「首相の政権維持は難しいのではないか」と語った。過去に参院選敗北を機に退陣に追い込まれた政権もある。今後は石破首相の進退が大きな焦点となる。

これまで、自民との「大連立」が指摘されてきた立憲民主党や日本維新の会、国民民主党の幹部はこの日、一様に石破政権との「大連立」を否定した。石破自民は野党からも見放された形で、八方ふさがりだ。

それでも5度目の挑戦で総理総裁にのぼりつめた石破首相は、政権へのこだわりが強いとされる。米国との関税交渉中で「すぐには辞めないだろう」との見方もあるが、本人の思いとは裏腹に求心力は急速に低下している。【中山知子】

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