「石破辞めるな」の中でも「石破おろし」…4時間半紛糾自民両院議員懇談会で即時辞任要求相次ぐ

自民党両院議員懇談会の冒頭であいさつする石破茂首相。左は森山裕幹事長、右は菅義偉副総裁(撮影・中山知子)

石破茂首相(自民党総裁)は28日、党本部で開いた両院議員懇談会で、大敗した参院選について出席者に謝罪した。「政治空白を生まないよう責任を果たしたい」とあくまで続投方針を強調したが、約40人が「即時退陣」を要求。続投支持の声をはるかに上回り、首相の立場の厳しさが如実になった。森山裕幹事長は参院選総括後の引責辞任を示唆。議決権のある両院議員総会開催へ協議を始めることも明かした。石破首相への自民党内退陣圧力は、またさらに強まった。

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「大変厳しい結果で多くの同志が議席を失った。大変申し訳ございません」「国家、国民に対し、政治空白を生まないよう、責任を果たしていきたい」。午後3時半、空席も目立つ党本部ホールで、石破首相の謝罪と「続投あいさつ」から始まった懇談会。当初の2時間の予定の倍以上となる、実に4時間半にわたり紛糾した。

冒頭あいさつ以外は、報道陣に非公開。あたりがすっかり暗くなった午後8時ごろ、会場から出てきた議員の言葉からは、石破首相に突きつけられた厳しい現実がにじんだ。

出席者によると、首相の進退について発言したのは60人超。「即時退陣」を求めたのは40人前後で、参院選総括後の辞任を求める声も10人近くいた。首相の続投方針を支持したのは、7人ほどだったという。

「ただちに辞任をすることが、責任の取り方ではない」「米国との関税交渉には、石破首相が対応するのが最もふさわしい」など、首相の続投方針に理解を示す意見も出たが、青山繁晴参院議員は「懇談会としての衆参両院議員の意思は、はっきり辞めるべきだということだ」と強調した。

また、鈴木貴子衆院議員は「多くの議員が、執行部だけの責任だけではない、自民党全体となって党改革をしていかないといけないという思いを持っているが、その上で、組織としてのけじめが今求められていると思います」と指摘した。

首相進退に関する発言者の3分の2が退陣を要求。首相は神妙な表情で、最後は「意見をよく踏まえ適切に判断したい」と述べたという。

ただ、石破首相に対しては、SNSで「石破辞めるな」の声が拡大している。石破降ろしの背景に、裏金事件の発端となった旧安倍派や、旧茂木派、麻生派など旧態依然の派閥の動きが見え隠れすることで、国民の不信感はさらに広がっており、そこに対する不安は、所属議員も持っているようだ。それでも、走りだしてしまった「石破降ろし」の動きは、なかなか止められないのが実態のようだ。

首相を支える立場の森山幹事長は懇談会後、党内に設置する参院選の総括委員会で8月中に報告書をまとめた後の引責辞任に含みを残した。また、議決権のある両院議員懇談会の開催に向けて29日以降、協議を始める考えも明かした。

両院議員総会開催を求める議員の中心的存在になっている笹川博義農水副大臣は懇談会後の取材に、総会の開催を求める署名を、29日以降に提出する考えを明らかにした。25日に、必要な数の署名はすでに集まったと述べていた。

4時間半にわたった懇談会後、報道陣の取材に応じた石破首相は、やや疲れた表情ながらも続投方針をあらためて口にした。しかし、退陣包囲網はさらに狭まっている。【中山知子】

○…野党は混乱する自民を批判した。国民民主党の玉木雄一郎代表は「政権を担う自民ががたがたしていると政治空白に見える。進むにせよ辞めるにせよ、首相は速やかに方針を決めてほしい」と注文を付けた。共産党の小池晃書記局長は「国民不在の党内抗争としか言いようがない」と突き放した。立憲民主党の長妻昭代表代行はBSフジ番組で「首相として、不信任を国民から突き付けられている。お辞めになるべきだ」と主張した。