石破茂首相、参政党・神谷宗幣代表の「ある日突然」指摘をきっぱり否定 日米関税交渉めぐり応酬

石破茂首相(2025年7月撮影)

石破茂首相は5日の参院予算委員会で、米国との間で合意したトランプ関税交渉をめぐる参政党の神谷宗幣代表の独自主張を、きっぱり否定した。

日本に課せられた15%の関税などの条件を「納得できない。かつて不平等条約を一方的に押しつけられたような感覚を持っている国民もたくさんいると思う」と主張し、トランプ氏の理解を得られる「ポイント」をつかめれば「ある日突然、日本の関税がグッと下がることは十分あると思う」という神谷氏の主張に、石破首相は「交渉はいろんな要因で成り立つものですが、『ある日突然』ということはございません。必ず予兆はある」と反論。「日本政府としてみなさまの知恵をいただきながら、最大限の努力をしたと思っているし、今後も(関税率が)下がるよう努力をしていく」と応じた。

神谷氏は「米国は同盟国ですし、より近い関係にある。にもかかわらず、こういった条件になったのか。納得がいかない。一方的に関税をかけると言われ、私たちはけして、今回の条件がいいとは思っていない」と主張。「これだけの条件を勝ち取ったんだというふうに、赤沢(亮正経済再生担当相)大臣や総理はおっしゃるが、我々からすると、けしていい条件ではないし、(対米投資額)80兆円についても非常に不明確」とした上で「歴史をさかのぼると、かつて不平等条約みたいなものを一方的に押しつけられたみたいな感覚を持っている国民もたくさんいると思う」と訴えた。

神谷氏はこの質問の前に、トランプ大統領が進めるパリ協定からの脱退や脱炭素政策の廃止、WHO脱退、多様性を表すDEI政策の廃止などを、「駆け引き」の材料として交渉に利用する考えはないか、との私見を提示し、石破首相は応じなかった。神谷氏は「(交渉は)もちろん、経済の話もしないといけませんが、こういうのは駆け引きですから。先ほど総理は、私が挙げたような施策を駆け引きに使うのはどうか、という話があったが、ありとあらゆることを交渉の駆け引きに使いながら」とあらためて提案。さらに「先ほどから話を聞いていても、どうやって(今の関税の取り決めを)しっかり守っていくかというふうな話が出ているが、私は守る必要はないと思う。15%をゼロにしていく交渉を、これから政府をあげてやっていく必要があるのではないか」と訴えた。

「我が国との関係がいいからといって、ただ向こうに突きつけられた条件をのんでいくということでは外交交渉としては非常に心もとない。いきなりかけられた15%を(従来の)2・5%に戻せるように交渉を続けていただきたい」と注文をつけ「(トランプ氏は)ある日突然、おっしゃったりするわけじゃないですか。何か、彼のポイントがあるんだと思う。そこをみなさんがしっかりつかんで交渉されると、ある日突然、日本の関税がグッと下がることは十分あると思う。そのポイントを探ってほしい」と持論を述べた。

石破首相は特に答えを求められなかったが、別の内容で質問された際に、神谷初の持論に反論した。「関税交渉は、我が国は最大限の努力をいたしましたし、これがお互いにプラスになるようにしていくということ。交渉はいろんな要因で成り立つものですが、『ある日突然』ということはございません。必ず予兆はある。それを見ながら、何が最善かを考えてやって参りました」と主張した。

その上で「日本政府としてみなさまの知恵をいただきながら、最大限の努力をしたと思っているし、今後も(関税率が)下がるよう努力をしていく」と、述べた。