元AERA編集長でジャーナリストの浜田敬子氏は17日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜午前8時)に出演し、暴力行為をめぐり第107回全国高校野球選手権大会の出場を辞退した広陵(広島)の問題をめぐり、強豪校の出場辞退にまで発展した今回の事案が発生したことについて「裏にあるのは何かと言えば、いまだにある勝利至上主義だと思います」と私見を口にした。
広陵は大会前の暴力事案がSNSで拡散。高野連は6日、広陵の出場判断に変更はないとしたが、広陵の選手や関係者らへの誹謗(ひぼう)中傷や差別的なSNS投稿が過熱。今月7日の初戦は勝利し2回戦進出を決めたが、初戦勝利後に同校の堀正和校長が会見し辞退を発表した。堀校長は「広陵高校の炎上が尋常じゃない」と主張。番組では、野球部の寮への爆破予告があったことも伝え「生徒の命を守るために辞退するとし、SNSで拡散されている暴力事案については第三者委員会で調査していると説明してます」と報じた。
「現在、調査が行われているということですが、被害を受けた生徒の救済はどうなるのかなどの課題も残るかと思います」とコメントした番組MCのフリーアナウンサー膳場貴子から見解を求められた浜田氏は、「もちろん、学校に対する爆破予告や生徒への嫌がらせなどは本当に許されないことですが、そもそもの野球部や学校の対応はどうだったのかという風に思います」と述べた。
自身も新人記者時代に高校野球や甲子園取材を経験があるとした上で、「個人的に1人の生徒がたばこを吸ったみたいなことで、例えばチーム全体が連帯責任というのは、私はもうおかしいと思います。ただ、今回の場合は、集団の暴行。しかも上級生から下級生へ対しての暴力事案は、非常に重いと思います」と指摘した。
その上で「SNSで言われている(別の暴力)事案が他にも本当にあったとすれば、出場を見合わせるくらいの大きな事案だったと思います」とも指摘。「まず、高野連に正しく報告されていたのか、報告されていたとしたら高野連の対応が甘くなかったのかというふうに思います」と厳しくただした。
「この裏にあるのは何かといえば、まだいまだにある『勝利至上主義』だと思うんですよ。主力選手は出したい、勝ちたい、という思い。そのためにたとえば、体罰やしごき、いじめ、みたいなものがまだまだ、ここだけに限らず運動部には深く残っている」とも述べた。「本来なら、教育の現場でこれをなくしていく、暴力は許されないということを教えていくのが高校生の部活の意味だと思うんですが、その機能を果たせていなかったのかと思いました」と、自身が考える課題も口にした。