【囲碁】98歳の杉内寿子八段、引退に伴い21日付けで女性初の九段に昇段、特別表彰も

98歳4カ月4日の最年長対局記録を持ち、20日付で引退すると発表した囲碁の杉内寿子八段(日本棋院提供)

98歳4カ月4日の最年長対局記録を持つ囲碁の杉内寿子(かずこ)八段が20日付で引退すると19日、日本棋院が発表した。不戦敗が成立し最年長対局記録を更新した、杉本明八段との7月10日の第74期王座戦予選が最後の対局となった。「『碁は芸道にして一生の修行』を信条に今日まで励んで参りましたが、6時間休憩なしの対局は、これ以上無理と判断いたしました」とコメントした。

杉内八段は、1927年(昭2)3月6日、静岡県生まれ。37年に“女流碁界の母”故喜多文子名誉八段に入門し42年に入段。20年に亡くなった本田幸子八段、19年に引退した楠光子八段(85)と旧姓から取った“本田三姉妹”として名をはせた。53年の第2期女流選手権で初タイトルを獲得後4連覇。83年に八段に昇段し、同年の第5期女流鶴聖戦決勝では囲碁界初のタイトル戦姉妹対決で本田六段を破って優勝。99年には勲四等宝冠章を受章した。

17年11月21日に97歳で亡くなった夫の杉内雅男九段は、同8月に96歳10カ月の最高齢勝利記録、亡くなる19日前には97歳0カ月13日の最年長対局記録を打ち立てた。杉内八段は夫の最年長対局記録を昨年4月11日に更新し、最高齢勝利記録に挑み続けたが、今年5月15日の天元戦予選Cで山本正人八段に敗れた後、体調不良で6、7月の対局は不戦敗。山本八段戦が対面対局の最終局となった。「棋士を志してより八十余年、多くの方々にご厚情を賜り深謝申し上げます」と感謝した。引退に伴い21日付で女性初の九段に昇段。特別表彰も行われる。【村上幸将】