JR東日本秋田支社の「TOYOSHIMA FARM(トヨシマ・ファーム) モニターツアー」に参加した。鳥海山のふもと、秋田県由利本荘市は矢島地区でワインの製造を手がける同ファームは、豊島昂生(こうせい)代表(35)が昨年10月にワイナリーも開業した。新たな観光資源として注目され、今回は由利高原鉄道の矢島駅から羽後本荘駅まで「ワイン列車」も運行された。鳥海・矢島地区の魅力度アップとJR羽越線の利用促進を図る、秋田支社の伴走型地域づくりの一環として企画されたツアーの目玉にもなる。
由利高原鉄道は、旧国鉄矢島線。沿線住民の交通の足としてだけではなく、忘年会、日本酒ソムリエ、クリスマス、イタリアンなどのイベント列車もあるという。かすりの着物の「秋田おばこ」のアテンダントが沿線のガイドもしてくれる。本荘から矢島に向かって約40分、上りのゆるやかな勾配をガタゴトと向かっていった。
帰りの「ワイン列車」には、豊島代表もスッキリと飲みやすい白ワイン「トヨブラン」、赤ワイン「トヨルージュ」などの自慢の逸品とともに同乗。ローストビーフ、マダイの生ハムサラダ仕立てなど、地元の食材9品を詰め込んだオードブル弁当と合った。
アルコールが入るため、車は運転できない。ワイン列車の発着駅となる羽後本荘へは、羽越線を利用するケースが多くなる。これが、利用促進と伴走型地域づくりにつながる。
田沢湖、角館、大曲と経由する秋田新幹線、車窓からの景色やバスケの街の能代を経由する五能線に比べると、羽越線の観光素材は薄れがち。これから掘り起こす。
羽後本荘へは秋田からだけではなく、新潟から特急「いなほ」という手がある。山形・庄内空港からバスで酒田駅に出て乗るとか、山形や仙台からバスで鶴岡、酒田に出て乗り換えるという手もある。急がず各駅停車でゆっくり向かえば、日本海と鳥海山の景色が十分に堪能できる。