藤井聡太王座(竜王・名人・王位・棋聖・棋王・王将=23)が“同学年”の伊藤匠叡王(22)の挑戦を受ける、将棋の第73期王座戦5番勝負第1局が現地時間の4日午前9時(日本時間同日午前10時)、シンガポールのセントーサ島にある「アマラ・サンクチュアリ・セントーサ」で始まった。王座戦の海外対局は2002年(平14)の中国・上海以来となる。藤井は一昨年6月の棋聖戦第1局以来、2回目。伊藤は初めてだ。
午前8時43分、白い和服姿の伊藤が入室。午前8時48分に同じく白基調の和服姿の藤井が入室した。関係者に一礼すると、着座して手提げ袋の中から扇子、汗ふきシート、デジタル時計、ハンカチの4点セットを所定の場所に置いた。先手後手を決める振り駒は、と金が4枚出て、伊藤が先手、藤井が後手となった。
定刻となり、立会人の佐藤康光九段が対局開始を告げると、伊藤はひと呼吸置いて、飛車先の歩を突いた。対する藤井は海外対局でもいつもの初手お茶の後、何事もないかのように角道を開けた。
両者の対戦は、約1年2カ月ぶり。ここまで藤井の12勝3敗1持将棋(引き分け)だが、直近の昨年6月の叡王戦5番勝負第5局では伊藤が勝ち、3勝2敗で初めてタイトルを奪取した。8冠を保持していた藤井は、タイトル戦で初めて防衛に失敗に7冠に後退した。
それ以来の対局で、お互いにどんな進化した指し手を見せるのか。将棋界の8大タイトルを二分する両対局者の真価が問われる。
持ち時間は各5時間。昼食休憩は午後0時10分から1時まで。午後3時ごろにおやつが出される。夕食休憩は午後5時から5時30分(いずれも現地時間)。決着は4日夜の見込み。