米共和党の上院議員が3日、議会で映画「エイリアン」(1979年)に登場する地球外生命体のグロテスクな画像を掲示し、「放射能に汚染された冷凍エビを食べるとこの“エイリアン”のようになる」と主張して物議を醸している。
米ニューヨーク・ポスト紙によると、問題の発言をしたのはエビの産地として知られるルイジアナ州選出のジョン・ケネディ上院議員(73)で、映画に登場するサナダムシのような生物の拡大写真のパネルの横に立ち、放射能に汚染されたエビの危険性を訴えたという。
米食品医薬品局(FDA)が先月、米小売り大手ウォルマートで販売されていた一部の輸入冷凍エビに放射性物質による汚染の疑いがあるとして回収を発表したことを受けての発言で、「(汚染されたエビを食べると)死にいたる。たとえエイリアンにならくても、耳が生えることは保証する」とコメント。放射能が含まれるエビを食べると、写真のようなエイリアンになるとの持論を展開した。
同議員は「外国では輸出エビに意図的に抗生物質を大量投与している」とも話し、米国外の国で栽培または養殖された食品は安全面で懸念が生じるとの考えを示したが、根拠となる証拠の提示はなかった。
FDAはインドネシアの企業が供給したエビのサンプルから放射性物質セシウム137が検出されたと発表しているが、同議員の主張は非科学的で「アメリカの恥じ」「笑った」と批判が相次いでいる。「恐怖を煽っている」「他の重要な問題から目をそらそうとしている」などのコメントが寄せられているほか、トランプの政権の厳しい移民取り締まりによって農場で働く労働者がいなくなっている現実を指摘し、国内生産の農作物を食べられなくしていると政権を批判する人もいた。
一方で、議会での演説動画を投稿した同議員のX(旧ツイッター)には、「これは真実だ」「他の国がアメリカを攻撃しようとしている」などのコメントも多く書き込まれており、ネットは炎上している。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)