株式会社ワーク・ライフバランス社長の小室淑恵氏が、7日配信のABEMA報道番組「Abema Prime」に生出演。自民党の高市早苗新総裁(64)が決意表明で語った「ワークライフバランスという言葉を捨てます」との発言について私見を述べた。
番組では、高市氏が就任後の決意表明で、政治家を念頭に「全世代総力結集で全員参加で頑張らなきゃ立て直せませんよ。だって今、人数少ないですし、もう全員に働いていただきます。馬車馬のように働いていただきます。わたくし自身もワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて働いて働いて働いて、働いてまいります」と語った様子を報道。この発言に対して、SNS上などで賛否が起きていることも伝えた。
ワーク・ライフバランスのコンサルティング会社を経営する小室氏は「まず高市さんの仕事ぶりを私、よく見てきて、総務大臣時代に誰よりも総務省の職員のワークライフバランスを実現したのは高市さん、なんですよ。いろんな大臣にロビイング行きましたけど、やりきった大臣は一番…高市さんだったな、と思っていて。職員のワークライフバランスの実現についてあれだけできた方なので、ワークライフバランスの大切さを分かってないわけではないと思う」と、高市氏との交流を明かした。
小室氏はその上で、「あの文脈をとらえ間違えて批判しているということはないという前提で」と前置きし「現実どうなったか、というと、翌日から『俺もワークライフバランス捨てる』という人が大発生している。自分の職場にあっという間に当てはめてしまう人というのが、高市さんの意思と全然別に発生している」と指摘。「私が3000社以上の企業をコンサルをしてきて、悪気のないトップが言った言葉が会社に影響を与える(例)そのものなんですね」と問題視した。
小室氏は、近年の日本企業が、ダイバーシティー(多様性)推進室の設置や管理職研修などを通じて、ワークライフバランスを推進してきたことを説明し「トップが一言、それを言えば、あっという間に『いいんだ』となるわけですね。20年ぐらいかけて企業の風土を変えようと頑張ってきた人事やダイバーシティーの皆さんは、『うわ、台無し』と思ってる。そういう人が月曜日から大発生していると思う」と語った。
「働きたい人は働けばいい」という指摘についても、小室氏は「組織の中で仕事を時間外まで喜んでやってくれる人がいる、というのは、人手不足の企業にとってものすごくありがたくなっちゃう。そうすると、決して仕事が嫌いなわけでない、能力も意欲もある、だけれども育児をしている、介護している、様々な皆さんが正当に評価されない、ということが起きます。これは管理職にしてみると、残業をいくらでももらってくれる人って、本当にういやつなので」と、問題点があるとの私見を述べた。