「同調圧力」で高市首相演説に声援の自民若手が?総裁選やり直し主張のベテラン議員が私見投稿

衆院本会議で所信表明演説に臨む高市早苗首相(2025年10月24日撮影)

自民党の船田元・衆院議員(71)は26日までに、自身のフェイスブックを更新。24日に行われた高市早苗首相の所信表明演説の際、野党議員から継続的に飛んだ激しいヤジに言及するとともに、自民党席から沸き起こった声援や拍手について、「同調圧力」につられて行った若手議員もいたのではないかと、私見をつづった。

24日の投稿を「【ヤジと醜さと同調圧力の怖さ】」のタイトルで書き出した船田氏は、7月の参院選から3カ月間続いた政治空白の末、高市首相が所信表明演説を行ったことに関して「ようやく歯車が回転し始めたことには安堵している。この間国民生活の安定のための対策が滞っていたため、今後大車輪で政策実現に努めなければならない」と指摘。首相の所信表明について「『世界の真ん中で咲き誇る日本を目指す』という、安倍元総理の演説を想起させるような言い回しが散見された。それだけに外交、安全保障、経済の分野で強い日本を作るという、前向きな印象を受けた。しかし一方ではそれを実現するための方策について、具体的な言及が、やや足りなかった感がある」と私見を示しながらも、「高市総理は、これまで右寄りの言動が目立っていたが、今回の所信表明では少し抑え気味で、バランスを取っていたように思う。今後の代表質問や予算委員会などでの答弁をよく聞いて、あらためて吟味して行きたい」と評した。

一方、ヤジと声援、拍手で騒然となった本会議場の雰囲気について、自民党の対応に苦言まじりに私見を記した。

「ところで、演説が行われていた本会議場では、反対を明確にしている野党からのヤジも強かったが、一方で高市総理の演説のフレーズ毎に、我が自民党の若手の議員が、拍手ばかりでなく、『ウォー』という賛同の掛け声を響かせていた。与野党のヤジ合戦によって、折角の演説が聞き取りにくい場面もあった」と主張。「そういう彼らの気持ちも分からないではない。日本維新の会との連立を実現して、なお少数与党であるにも拘らず、数年来退潮傾向を示していた自民党が、長いトンネルを抜けて、ようやく攻勢に出ていけるという高揚感は、当然あっても不思議ではない。増してや高市総理という強力な覚悟を持ったリーダーが放つ言葉に、興奮を覚えることもあるのだろう」と理解を示しつつ、「もちろん若手の中にも、冷静に構えている議員もいるはずで、高揚している議員と同じ行動は出来ないはずだが、周囲の空気の圧力に飲み込まれてしまったかも知れない。いわゆる同調圧力という曲者である」と訴えた。

「この曲者が一杯溢れて、いつか来た道を辿ることのないように、議員一人ひとりが冷静さを失わないことが、今極めて大切なのではないだろうか」とも記載。冷静な気持ちでいたとしても、「同調圧力」にのみこまれ、声援や拍手を送った同僚議員もいたのではないかと推測し、冷静さが必要との認識を示した。

船田氏自身は24日の衆院本会議で高市首相の所信表明演説が終了後、自席から静かに拍手を送っていた。

船田氏は今月12日の投稿で、公明党の連立政権離脱を受けて一時、首相指名選挙の結果が見通せなくなっていた際、「高市総裁の辞任→再度の総裁選実施」を主張し、党内外に波紋を広げた。批判を受けて、14日の両院議員懇談会後の取材に、「言葉足らずで誤解を与えた」「どうしてもにっちもさっちもいかない、完全にストップしてしまう状況があった場合は、『究極の選択』で、総裁選をやり直すことも選択肢として残しておくことがリアリズムの政治ではないかということは申し上げた」と釈明した。