大阪府知事や大阪市長を務めた弁護士の橋下徹氏は2日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(日曜午前7時30分)に出演。日本維新の会の藤田文武共同代表が、共産党の機関誌「しんぶん赤旗」日曜版に「公金還流疑惑」を報じられたことをめぐり、「こんな公金の取り扱いをしていたら国民はついてこないと思います」と、厳しく指摘した。
「しんぶん赤旗」日曜版(11月2日号)は、「スクープ」と銘打ち「維新・藤田共同代表 重大疑惑 公設秘書側に公金2千万円 『身を切る』どころか 身内へ税金還流」の見出しで、公設秘書側への「2000万円還流疑惑」を報道。藤田氏は10月30日のX(旧ツイッター)への投稿で、疑惑を否定。赤旗側に示したとする回答書の全文を公表しながら、疑惑の指摘内容について6つの項目から反論し「すべて実態のある正当な取引であり、専門家にも相談の上で適法に行なっているものです」などと主張していた。維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は1日のXで、藤田氏に、連休明けの記者会見で説明させる考えを示している。
「身を切る改革」が売りの維新幹部に浮上した、「政治とカネ」の疑惑。維新を創業した橋下氏は、「違法かとどうかといわれたら、違法ではないと思います」としながらも、「政治家の『政治とカネ』の問題がまったく終わらないのは、政治家たちが公金を扱うことにピリピリ感がないから。緩いんですよ」と、指摘した。
「知事や市長が、役所のお金、公金として、入札業務を発注する時に、身内の会社にぽんと発注などできない。これは役所だから。でも国会議員たちは、政党交付金や政治献金や政治資金は非課税の分、ぼくはこれは公金に類すると思うが、こういうお金を自分のお金のように扱ってしまう」と持論を訴えた。
「確かに国会議員が選挙の時にビラを発注する時に、入札をかけているところはありません。だけど、身内の会社は普通、入れません。直接、業者にお金を払いますよ。なんで身内の会社を入れないといけないのか」と、ピシャリ。
「もし身内の企業が利益を得ていたら、これは大問題になる。藤田さんは『利益はない』と言っているが、利益がないのならなぜ、業者の方に直接発注しないのか」と疑問を呈しながら、「身内の企業を入れることによって、政治資金収支報告書の対象外になる。そうすると、お金を入れ込んで、どれだけが利益で、だれがお金を持っているかなんて分からない。そういうふうに見えないように、本当は身内の企業なんて入れずにダイレクトに業者に発注すればいいわけですよ」とも訴えた。
橋下氏はまた、連立政権を組んだ自民と維新の政策合意書の内容を念頭に「維新と自民はこれから、物価対策については現金給付をやめ、消費税引き下げももうやめる。企業・団体献金の話は棚上げする。それで、社会保障改革では一定の国民負担を求める。こういうことをやるなら、もっと厳しく公金を扱うという『ピリピリ感』を持ってもらわないといけない」とも述べ、連休明けに予定される藤田氏の記者会見を「しっかり注視していきたい」と、クギを刺した。
なぜ公設秘書の会社に依頼したのか、記者会見では藤田氏の説明が求められるとの指摘がなされると、橋下氏は「直接、業者に頼めばいいんだから、間に会社を入れたら、分かんなくなるじゃないですか」と、藤田氏側の対応への「物言い」が止まらず、橋下氏のこの言葉で、この日の放送は終了した。