大阪府知事や大阪市長を務めた弁護士の橋下徹氏(56)が9日、TBS系「サンデー・ジャポン」(日曜午前9時54分)に生出演。日本維新の会の藤田文武共同代表(44)が公金還流疑惑の渦中で、記者の名刺をSNSで公開したことについて私見を述べた。
番組では、藤田氏は自身の公設第1秘書が代表を務めるコンサルタント会社へのビラ印刷など業務発注について、共産党の機関紙「しんぶん赤旗」日曜版が「公金還流」疑惑として報じたことを特集。橋下氏は、これまでに藤田氏の行動を「アウト」と批判してきた認識について「変わりません」とあらためて述べると「フェアに言えば、今は禁止ルールはないので、藤田さんの行動は違法とは言えません。ただ、適法だと胸を張って言える話ではなくて、たまたま禁止ルールがなかったから違法にならなかっただけだと思ってます」と補足した。
さらに番組では「しんぶん赤旗“名詞晒し”問題」と題して、藤田氏がしんぶん赤旗の取材が恣意(しい)的であるとして、記者の名刺をSNSで公開したことも触れた。藤田氏がSNSの削除を否定していることも触れた。
橋下氏は、この点については「記者の方も実名を出して、堂々と取材するのが仕事だと思うので、名前を出されることは、それをやめろというのはおかしいと思います」と指摘。「メディアに出ている僕らとか、メディアにたずさわっている人、不特定多数に大きく報じる人たちは、それはやっぱり名前を出さないと。だって僕も政治家やってましたけど、全部さらされるわけですよ。政治家といえども生身の人間なので、僕も自分の名前を出してさらされる代わりに、取材する側も、しっかり名前をさらされる覚悟でやってもらいたい」と続けた。
一方で「ですが、あとは有権者の判断で。言っても与党の党首なので、いざという時に、ドンパチが始まった時の判断を彼らがやるわけですよ。いろんなルールを作る、いろんな制度を作る。しかも維新は、憲法改正をやって、緊急事態条項といって、国会を通さずに命令を出せるような憲法改正をやろう、という思想なわけ。そういう思想を持っている人たちが、こういうことをやっていいのかどうなのか、ということ」とも言及。「僕は決して記者をかばうつもりもないし、僕も場合によっては記者の名前を出すかも分からない。行きすぎた取材に対しては。ただ、与党の党首だから。憲法改正やって緊急事態条項をやろうと言っている集団のトップがこういうことをやる、ということを有権者がどう考えるか」と補足した。
実業家の杉村太蔵氏は「例えば僕が社員で、僕の名刺がドーンと出るとなると、やっぱり行きたくない。それは結果的に報道機関を萎縮させることになる。これはちょっとやりすぎだったんじゃないかな。聞きたいことがあったらいつでも来て下さい、という姿勢を、僕は持って頂きたいな」と異論を展開。これに対し橋下氏は「政治家の態度としては太蔵さんの言われた通りなんだけど、メディア側も新人の記者の名刺をさらされたくないなら、責任者の名刺を持たせていかなければいけない。社名だけじゃなくて、個人対個人でいかないと。そこはいろんな感覚があると思う」と語った上で、藤田氏の対応について「与党代表だからね、僕も(気持ちを)抑えて欲しいとは思います」と付け加えた。