小泉進次郎防衛相は12日の参院予算委員会で、日本を取り巻く安全保障環境の変化をあらためて強調した上で、賛否を呼んでいる原子力潜水艦の導入をめぐる主張について、議論の必要性を強調した。「タブー視せずに議論をする必要があると申し上げているのは、我々を取り巻く安全保障環境の変化に、あらゆる選択肢を排除せず、検討する必要性をお伝えしたいからです」と、訴えた。
立憲民主党の羽田次郎議員が「発信力の強い小泉大臣がテレビ番組の中で、原子力潜水艦の導入も、すべての選択肢を排除するつもりはないという発言で、導入を考えるような発言があり、少し驚いた」などと質問したのに対して答えた。
進次郎氏は「韓国の原子力潜水艦の建造許可に加えて、今後はオーストラリアにアメリカが協力する形で、原潜が展開される。そうすると、今は持っていない韓国やオーストラリアが持つ、アメリカも持つ、中国も持っている。こういった環境の中で、それでも我々が抑止力対処力を向上させる上で、何が新たな次世代の動力として必要かというのは、全固体なのか、燃料電池か、原子力なのか、幅広くその課題と可能性とメリット、デメリットを含めて、論議するのは当然のことではないかと思います」と述べた。
羽田氏は「議論はいいのかもしれないが、防衛大臣がこの議論を進める必要があるのか。どなたかに、こういう議論を進めるべきということをすれば、ほかの方たちがやる分にはいいですが、大臣が原子力なんてことを話されると、ドキッとせざるを得ないということは申し上げたい」と、けん制した。
進次郎氏は、これに先立つ答弁で「ご理解いただけるような情報提供と説明を、どのように国民のみなさんにさせていただけるかは、私も率直に言ってもどかしさもある。防衛大臣になって間もない私ですが、日々、機微な情報に触れ、あらためて日本を取り巻く安全保障環がいかに厳しいか、肌身に感じている」と主張。「一方で、多くのみなさんに共有できない中で、危機的な状況に対する認識をどう合わせ、なぜ防衛費増額が必要か、なぜ防衛3文書の前倒しが必要か、なぜ(現在輸出が認められている防衛装備品の)『5類型』の撤廃なども必要か。こういったことに、限界がある中で、どのように説明を尽くしたらいいか。そこに思いを持っているからこそ、情報発信も強化しないといけないと思っている。丁寧に説明を続けたい」と、理解を求めた。