将棋界のトップ棋士が公開対局で全国を転戦する勝ち抜き戦「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦(JT杯)」決勝、藤井聡太6冠(23)対永瀬拓矢九段(33)戦が23日、東京都江東区「東京ビッグサイト」で始まった。先手後手を決める振り駒は、と金が3枚出て、永瀬が先手、藤井が後手となった。永瀬が飛車先の歩を突いたのに対し、藤井は角道を開けてスタートした。
藤井は2年ぶり3回目の優勝がかかる。今回は2回戦から登場し、竜王戦でも挑戦を受けた佐々木勇気八段を下した。準決勝は前回覇者の渡辺明九段が休場(今年9月17日から来年3月31日まで)したため、不戦勝。急きょ行われた羽生善治九段との特別対局に勝って、決勝へと駒を進めてきた。
対する永瀬は初優勝を狙う。20年に準優勝こそあるが、コロナ禍のこの時は公開対局ではなかった。今回はJT杯決勝で初めて経験する公開対局で、練習将棋のパートナーでもある「絶対王者」を倒し、それよりも上を目指す。初戦となった2回戦では竜王獲得経験者の広瀬章人九段、準決勝では名人3期保持の佐藤天彦九段と、タイトル獲得経験者を下し、勝ち上がってきた。
両者の対戦成績は、藤井の30勝11敗。勝ち抜き一発勝負の公式戦決勝では、昨年2月の朝日杯以来の優勝を争う一戦となる。
持ち時間各10分、使い切ると1手30秒未満で指さなければならないが、1分単位で計5回の考慮時間がある早指し戦で、どちらがいち早く主導権を握り、相手を振り切るか。優勝賞金は500万円、準優勝は150万円。
JT杯は、前回優勝の渡辺、今年2月末の時点でタイトルを保持していた藤井に伊藤匠叡王と、前年度の賞金ランキング上位者の計12人が参加し、公開対局で全国各地を転戦する。