小野田紀美経済安全保障担当相は28日の定例会見で、世界的に広がっている漫画の海賊版サイトについて、憤りを示しながら、対策に意欲を示した。
会見では、記者からの質問で、出版社や通信事業者で作る一般社団法人ABJが、漫画などの日本の出版物を無断掲載している全世界の海賊版サイトの“タダ読み”の被害総額が、推計で正規販売額の約12倍となる年間8兆5000億円に上ると発表したことについて触れられた。同記者は、単純計算でも5年で42兆5000億円の損失となり、この対策をするだけでも日本の漫画の成長戦略の柱となりえるとの指摘する質問が出た。
小野田大臣は「聞いているだけでも本当に、ビキビキとくるところですが…」と、独特の表現で海賊版への憤りを示すと「海賊版による被害については、複数の団体等において、それぞれの考え方に基づいて推計を公表しているものと承知をしております」とコメント。「いずれにしても、コンテンツ産業の成長、クリエイターが適正な利益を確保していくためには、海賊版対策は極めて重要な課題です」と語った。
さらに「先般、閣議決定された総合経済対策においても、海賊版対策の国際執行、そして正規版流通促進…読みたいけど正規版がないから海賊版に流れる、ということがないように、正規版の流通促進に投資する旨が明記されたところでありまして、そして各省の連携により、外国ファンの認知拡大や海外コンテンツの供給量の拡大を支援して、日本発のコンテンツの海外流通機能を強化する等の施策を進めるべく、これから司令塔として引き続き、取り組んでいきたいと思っています」と、海賊版撲滅と正規版流通対策への決意を示した。
小野田大臣は、漫画やアニメ好きとして知られ、ゲーム、CD制作会社に勤務し広報、プロモーションを担当したこともある。10月の初入閣時には、「ラブひな」「魔法先生ネギま!」などの美少女ラブコメディー作品で知られる漫画家の赤松健参院議員が「既にネットニュースで報道されているようにガチのオタクであり、女性向けシチュエーションCDやBLCDを中心に広報&プロデュースしていた、元本職の方です」と、小野田氏の“ガチヲタ”ぶりに太鼓判を押していた。