【将棋】羽生善治九段との永世名人対決制して森内俊之九段が初優勝「ツキがあった」達人戦決勝

決勝に臨む森内九段(撮影・鈴木正人)

将棋界の50代以上のベテラン棋士が公開対局で熟練の技を見せる、第3回達人戦立川立飛杯決勝、羽生善治九段(55)対森内俊之九段(55)戦が7日、東京都立川市「立川ステージガーデン」で行われた。角交換から激しい攻め合いから形勢が二転三転する展開の末、森内が最後に羽生の猛攻をしのいで初優勝を飾った。森内の公式戦制覇は2015年(平27)NHK杯以来10年ぶり。

「こちらから仕掛けていったが、難しい将棋になり、最後は詰まされてもおかしくなかった。ツキがあった」。終局後に森内は淡々としていた。

同学年の羽生とは、小学生時代からのライバル。しかも、ベスト4に勝ち上がった郷田真隆九段、佐藤康光九段も含め、4人ともプロ棋士養成機関「奨励会」には82年入会の同期組だ。「懐かしい気持ちで刺していました」。

特に羽生とはプロになってから対医局が今回で172回目を数える。1996年(平8)の名人戦をはじめ、16回のタイトル戦を含めて、多くの対局で名勝負を繰り広げてきた。「毎月のようにタイトル戦をやってきた時期もある。力を尽くしての熱戦で良かったと思います。結果はうれしいですね」と喜びを語っていた。

一方、2年ぶり2回目の優勝はならなかった羽生は、「ずっと難しいんじゃないかと思って指していました。終盤、チャンスがあった気がするんですが、ちょっと読み切れなかった」と残念そうだった。

達人戦は持ち時間は各30分、使い切ると1手30秒未満での指し手が要求される。「将棋は逆転のゲーム」という、終盤のスリリングな展開が魅力の早指し戦。