上皇さま92歳 2度の入院と新たな薬物治療を報告「ご症状は比較的安定した状態で維持」

92歳の誕生日を迎えられた上皇さま(宮内庁公式サイトから)

上皇さまが23日、92歳の誕生日を迎えられた。宮内庁は同日、上皇さまが上皇后美智子さまと写したご近影や、体調や近況について報告する文書を公式サイトで公開した。

近影では、ジャケットにネクタイを着用した上皇さまと、ブルーの洋装の上皇后さまが、仙洞御所を散策し、ほほ笑みながら花を観賞する場面、上皇さまがおひとりのショット、両陛下が並んで撮影された写真の3枚が公開された。

近況ではまず、上皇さまの体調について報告。「陛下は、令和4年7月、東京大学医学部附属病院において、三尖弁さんせんべん閉鎖不全による右心不全と診断され、薬の服用と水分の摂取制限等の内科的治療をお受けになっていましたが、本年5月、心筋虚血(冠動脈から心臓の筋肉への血流が不十分になる状態)が疑われる所見がみられたため、東京大学医学部附属病院に5日間入院され、検査をお受けになりました」と記されると「その結果、ご症状はないものの、一定程度以上の運動負荷がかかることによって心筋への血流が不十分となる無症候性心筋虚血と診断され、それまでの治療に加えて新たに心筋への血流を改善する薬物治療が始まりました」と伝えられた。

続けて「その後、日常生活においては過度な運動負荷を避けつつ、慎重な経過観察が続けられましたが、検査所見が改善しないことから、心臓への負荷を和らげるための新たな内服薬を追加することが適切と判断され、7月に東京大学医学部附属病院に再度5日間ご入院になり、新たな内服薬による治療も始まりました。その折、治療開始前検査において、脈拍が早くなる上室性不整脈も確認されたことから、現在、その改善も含めた薬物治療をお受けになっています」と説明。「ご症状は比較的安定した状態で維持されています」との状況が記された。

他、戦後80年を迎え、上皇さまが引き続き平和を祈願されていることも紹介。「例年と同様に、上皇后さまとご一緒に沖縄県慰霊の日、広島原爆の日、長崎原爆の日、終戦記念日に黙祷され、終日静かにお過ごしになった」と紹介。「硫黄島、沖縄、広島、長崎等を巡られる天皇皇后両陛下の慰霊の旅を見守られ、薄れゆく『戦争の記憶』を伝えるテレビ番組をご覧になり、平和祈念展示資料館のレター『知られざるモンゴル抑留者の悲劇』に目を通され、ご静養先の軽井沢大日向で満蒙開拓の歴史を振り返られ、ご疎開時代の思い出や平成28年のフィリピンご訪問時にお会いになった残留2世の人々を思い起こされるなど、度々、先の大戦と向き合われました」と明かされた。

誕生日当日の行事は「概ね昨年同様に簡素な形で祝賀をお受けいただく予定」とされ、天皇皇后両陛下や高市早苗首相から仙洞御所でお祝いの言葉を受けるなどのスケジュールとなっている。