【女流棋聖戦】囲碁界41年ぶりの姉妹対決は姉の貫禄勝ち「打ちたい手を打てました」

囲碁界41年ぶりの姉妹タイトル戦対決となった女流棋聖戦第1局の対局前に撮影に応じる妹の上野梨紗女流棋聖(左)と挑戦者で姉の上野愛咲美女流名人(右)

<第29期ドコモ杯女流棋聖戦>◇3番勝負第1局◇15日◇神奈川・平塚市

囲碁界41年ぶりとなる、姉妹棋士のタイトル戦での対決が15日、実現した。妹の上野梨紗女流棋聖(19)に姉の上野愛咲美女流名人・女流立葵杯(24)が挑戦する、第29期ドコモ杯女流棋聖戦3番勝負第1局が神奈川県平塚市「ホテルサンライフガーデン」で行われた。持ち時間各10分の早碁で行われた対局は、195手までで姉の上野愛が黒(先手)番中押し勝ち。4年ぶり5回目の女流棋聖獲得に向け、あと1勝とした。第2局は22日、東京都千代田区「竜星スタジオ」で打たれる。

上野愛が作戦を用意していた。「予想していなかった手を打たれた」と妹に言わせるほど、意外な打ち回しで中盤リードを奪うと、貫禄を示して一方的に押し切った。

「対局中の妹のリアクションが面白すぎて。私にとってはそれがツボで笑ってしまいました。そこは姉妹ならではでしょうけど、笑っていても、手はちゃんと考えていて、打ちたい手を打てました。楽しかったですし、集中できました」。会心の勝利に笑顔を見せた。

女流棋聖は、2018年(平30)に初めて獲得した思い入れのあるタイトル。翌年妹がデビューした時、「最も取りたいタイトル」に挙げていた。

姉妹対決に関して、「妹とは打ちたくない」と話していた。昨年12月に挑戦権を獲得して心変わりした。「タイトル保持者として妹の挑戦を受けるのは嫌だけど、逆なら気が楽だから」と話していた。

ただ、妹の戦い方も熟知している。「第1局では盛大に負けるのが得意技。次からは立て直してくるだろうし、急にある場面で誰も見えていない手を打ってくる。勝負どころでさえる。次も挑戦する気持ちを忘れずに戦いたい」と気を引き締めていた。