佐賀・武雄市の前市長で実業家の樋渡啓祐氏が17日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。次期衆院選に出馬せず政界引退することを表明した自民党の菅義偉元首相(77=衆院神奈川2区)に、感謝の言葉を送った。
樋渡氏は「菅元総理が引退される。覚悟はしていたものの、まだ実感が追いつかない」と切り出し、思い出を回想。2015年に出馬した佐賀知事選を振り返り「今から12年前、私の携帯電話に突然かかってきた一本の電話。『スガですが。』続けて、『佐賀県知事選に出てくださいね。』当時、内閣官房長官だった菅さんとの出会いは、あまりにも突然だった」と続けると「知事選に落ち、菅さんが総理になられてからも、東京オリンピック、コロナワクチン、抗原検査、その後、ライドシェア、地域交通など、濃淡はあれど、こんな私に、いくつもの重い仕事を託してくださった。直接お会いすることも、電話をいただくことも度々あった。励まされたというより、むしろ『急かされた』と言うべきかもしれない(苦笑)」と明かした。
菅氏との会話も紹介。「ある時、ふと尋ねたことがある。『なぜ、私に仕事を任せるのですか』と。返ってきた言葉は、今も忘れられない」と記すと「樋渡さんは、役人時代からずっと結果を出してきた。沖縄振興法制、省庁再編、市民病院、図書館、教育、SNS。自分でも調べたし、秘書官にも調べさせた。私は“結果を出す人間”が好きだ。はっきり言うところや、危なっかしいところも含めて、それが魅力だ」と、かけられた言葉をつづった。
樋渡氏は「この二年ほど、頭脳の回転はまったく衰えていなかったが、ご体調のことが少し気がかりだったのも、正直なところだ」と率直な思いも打ち明け「こうして書いているうちに、涙がこぼれてくる」と感情も吐露。「時代とは、こうやって静かに、しかし確実に移ろっていくのだろう。菅総理の“末弟”として、この国のために、そして地方のために仕事ができたこと。それは、我が人生において、かけがえのない、最高の思い出である」と感謝し「本当にお疲れ様でした。そして、心からありがとうございました。近いうちに、総理のお好きな甘いものを携えて、ご挨拶に伺います」と結んだ。
樋渡氏は東大卒で元総務相課長補佐。06年に当時最年少の36歳で武雄市長選に初当選した。任期中は、市立図書館の運営をTSUTAYAの経営会社に委託し「蔦屋書店とスターバックスコーヒーが入る図書館」としたことでも話題に。ドラマ「佐賀のがばいばあいちゃん」のロケ誘致に尽力したことでも知られる。関西学院大学客員教授や、複数の行政関連団体の幹部も務めている。