韓国の韓悳洙前国務総理「内乱の重要任務」で懲役23年「証拠隠滅の可能性」で法廷で拘束される

韓国の裁判所が、韓悳洙(ハン・ドクス)前国務総理(76)の内乱重要任務従事などの容疑に対し、懲役23年を言い渡した。24年12月3日の不法非常戒厳に対して1審判決が出て、裁判官は「内乱の重要任務に従事したと見るのが妥当」と話した。前総理は、証拠隠滅の可能性があるとして、法廷で拘束された。

ソウル中央地裁刑事合議部は21日に開かれた内乱重要任務従事などの容疑宣告公判で、社会的関心事を考慮して宣告公判を生中継した。12・3不法戒厳が「内乱」に該当するかに対する初めての裁判所判断となった。内乱重要任務従事などの疑いで裁判に付された国務委員の中で初めての判決でもあった。

特別検事は懲役15年を求刑したが、裁判所は求刑量をはるかに超える判断をした。今後行われる予定の元国防長官らの裁判にも影響するとみられる。

韓国メディアの韓国日報は21日「これまで同元総理は、公判過程で一部偽証疑惑は認めた。しかし、ほとんどの容疑については『内乱に加わる意思はなかった』と否定していた。総理には、大統領の戒厳宣言を統制する法的権限と義務がないという主張も展開した。しかし、法廷では、その主張が認められなかった」と報じた。

裁判所はこれに対して「(前総理が、前大統領の)尹錫悦(ユン・ソンニョル)が意思を固めているという点に気づき、その必要性と正当性に同意し、非常戒厳宣布に必要な国務会議審議という手続き的要件を形式的にでも備えるようにした点は、尹錫悦など内乱行為において重要任務に従事したとみるのが妥当だ」と判断した。

また、その行為は「国務総理に付与された権限を行使しなかった点が合理性を失い、社会的妥当性がない場合に該当する。被告人が義務を履行したならば、尹錫悦の非常戒厳宣布などの内乱行為という結果を容易に防止できたと認められる」と叱責(しっせき)した。

量刑に対しては「被告人は約50年間、多数の勲章と褒賞を受け、内乱に事前に謀議したり積極的に加担したと見る資料はなく、高齢で、刑事処罰を受けた経歴はない」としながらも「尹錫悦が違憲、違法な布告令を発令する行為は内乱に該当し、これは国民が選出した権力者である尹錫悦とその追従勢力の親衛クーデター」として厳しい処罰が妥当だと前提した。

続けて「12・3内乱は『上からの内乱』という点で、その危険性は程度が下からの内乱と比較できない。何よりも国民が選出した権力者が憲法と法律を軽視し、これに違反した内乱行為をすることにより国民が持つ民主主義と法治主義の信念自体を根こそぎ揺さぶるため」と判断した。