キヤノングローバル研究所上席研究員の峯村健司氏が23日、フジテレビ系の情報番組「サン!シャイン」(月~金曜午前8時14分)に出演。トランプへ米大統領が主張したグリーンランド領有について、反対した欧州8カ国に2月1日から10%の追加関税を課すとしながら取りやめた件で、軍事面での優位性を強調した。
峯村氏によると、「現状は維持するんだけど、(グリーンランドの)軍事基地の周りの主権を取るとか、軍のプレゼンス(存在感)を拡張したりとか。トランプさんが一番したいのは、防衛システム。これはかなりお金がかかるのでNATOの加盟国にお金を出させて、グリーンランドでこのゴールデン・ドームをつくりたいというような構想。それについて妥協したスタイル」と語った。
トランプ氏が最もやりたいのは、ミサイル防衛システム「ゴールデン・ドーム」という構想だという。工衛星と防衛兵器システムを連動させ、飛来するミサイルを迎撃などする「次世代防衛構想」で、1750億ドル(約28兆円)を投じてトランプ大統領の任期が終了する2029年1月までに運用開始の見通しだ。
背景には、中露の存在がある。「ロシアも中国もかなりミサイルの性能が上がっている。中国のミサイルは米国全土をかなり覆うくらいの射程。迎撃がしづらいミサイルになっている。脅威としてあるのは事実です」。
それを口実に「今回は軍事的な果実を得たという感じ。グリーンランドは、ロシアとアメリカのちょうど真ん中にあるような島。ここの防衛をしっかりしないとアメリカが危ないという意識があるのは間違いない」と、グリーンランドにこだわる理由も説明した。。「北極圏の覇権を中露に取られるという危機感が強い。中露が連携を強めている。し烈なバトルが始まる可能性があります」と予測した。