【王将戦】藤井聡太王将、敗れる 7番勝負第3局終え初の黒星先行 永瀬拓矢九段が会心指し回し

2日制7番勝負の第3局で初めて1勝2敗と黒星が先行した藤井聡太王将(日本将棋連盟提供)

5連覇を目指す藤井聡太王将(竜王・名人・王位・棋聖・棋王=23)が挑戦者の永瀬拓矢九段(33)と1勝1敗で迎えた、将棋のALSOK杯第75期王将戦7番勝負第3局が4日、東京都立川市「オーベルジュときと」で行われた。3日午前9時からの2日制として同所で始まった対局は、先手の永瀬が会心の指し回しで勝ち、対戦成績を2勝1敗とした。藤井は2日制7番勝負のタイトル戦で初めて第3局を終えて1勝2敗と、黒星が先行した。第4局は17、18日、和歌山市「和歌山城ホール」で行われる。

藤井が永瀬の激しい攻めに屈した。序盤、角道を止めた。第1局(1月11、12日、静岡県掛川市「掛川城二の丸茶室」)、第2局(同24、25日、京都市「伏見稲荷大社」)と連続採用された角換わりを拒否。昨年の第5局で披露して4連覇へと導いた雁木(がんぎ)で、居玉のまま局面を勧めた。

逆に永瀬が急戦から仕掛け、劣勢に立たされた。「進んでみると、こちらの陣形に傷が多く、自信のない展開になってしまった。認識が甘かった」と終局後に反省した。

中盤、劣勢に立たされても粘る。アヤを付けに行き、局面の複雑化を図った。「先手玉に迫りながらなかなか前進できない。よい展開ではないと感じていました。少し足りなかった」。最後までいいところなく、優勢の永瀬に押し切られた。

2日に立川市内のホテルで行われた前夜祭では、「中盤の要所」と今局を位置付けていた。5番勝負では24年4~6月の叡王戦、昨年9~10月の王座戦で3番勝負を終えて1勝2敗の例がある。2回とも同学年の伊藤匠現2冠が相手で第5局までもつれ込み、結果的には2勝3敗でタイトルを失った。

藤井は、「(敗れた)第1局と第3局はチャンスが少ない将棋で、内容が良くない。反省点を踏まえて内容を良くしていけるように頑張りたいと思います」としぼり出した。折り返し地点で、踏ん張りどころを迎えた。