サザエさん台本、森鴎外書簡、440万円のお宝など 松屋名物イベント「古書の市」復活

復活して初めて浅草店で開催された松屋の名物イベント「古書の市」

「浅草 古書の市」が4日から東京・浅草の百貨店「松屋浅草」3階催事場で始まった。都内近郊から14店舗が出店し、江戸時代から昭和にかけての、和本、浮世絵、錦絵、歴史的文献、文化的資料など、各店それぞれが集めてきた名品、稀書を販売されている。

この催し物は1984年(昭59)から20年まで年に1回、東京・銀座の「松屋銀座」で開催されていた。コロナ禍以降は休止となり、今回復活して浅草で初めて行われる。

同所では1月12日まで、昨年のNHK大河ドラマ「べらぼう」にあやかり、「べらぼう 江戸たいとう 大河ドラマ館」も開設されていた。江戸中期に活躍したメディア王、蔦重(つたじゅう)こと、蔦屋重三郎ゆかりの地でもある。

今回の最高価格商品は、江戸中期に浮世絵画家として名前を響かせた菱川師宣画の「古風之當流 武者桜」(上・中・下3冊)で440万円。関係者によると、平安から戦国にかけての戦いの数々を収録したアンソロジーのような本だという。ほかにも文豪の森鴎外が1916年(大5)に大槻文彦に宛てたという「森鴎外書簡」(55万円)、79年の人気テレビアニメ「サザエさん」の台本(3000円)など、美術館レベルの貴重な品や、さまざまな「お宝」が並んでいる。

初日は、復活を待ち望んでいたシニア層の男性のすがだか圧倒的に多かった。かつて百貨店では「中古カメラ市」など、男性を主なターゲットにした催事も数多くあった。文化的な啓蒙だけでなく、離れていた客層を取り戻すためにも、こういったイベントの役割も大きいと松屋ではみている。

この催事は9日まで行われている。