【衆院選】玉川徹氏「私にも表現の自由はあるが気をつけてしゃべっている」選挙中の偽動画に警鐘

玉川徹氏(2019年撮影)

元テレビ朝日社員の玉川徹氏は5日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演。衆院選(8日投開票)のSNS戦略をめぐり、生成AIによるフェイク動画の投稿が問題になっていることについて、私見を交えながら警鐘を鳴らした。

番組では、衆院選のSNS戦略について特集する中で、拡散され問題になっているフェイク動画投稿に触れた。また、番組スタッフの写真を使い「スーツ姿に」「衆院選のため」「渋谷の交差点で」「街頭演説している様子の動画を作って」などの条件を生成AIに指示し、完成したとする動画も放送。通常の街頭演説と変わらない様子の動画が、不明瞭な言語や文字が含まれてはいるが、「2分半」で作れてしまったと、MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一が伝えた。

玉川氏は「ネットの世界を信じる人が多い中、なぜ、放送に(選挙期間中に)規制がかかったか。間違ったことで選挙の結果に悪影響を与えてはいけないということで、放送は規制をされている」とした上で、「それはネットの世界でも同じことは言えると思う。むしろ、影響力がさらに大きくなるのであれば、その規制は何らかの方法でかけて行かざるを得ないと思う」と述べた。

解説でリモート出演した国際大学GLOCOMの山口真一教授は「表現の自由を重んじつつも、技術の進歩に対して制度的、技術的に対抗していくことも必要なのではないかという議論は、世界で起きている」と指摘。一方、木曜コメンテーターの結城東輝弁護士は「言っていないことをAIで言わせたことが罪になるかというと、(現状の)法律としては結構難しい」と指摘。「AIはただの道具。例えば14、15世紀まで、人は手でものを書いていたが、活版印刷技術が開発され、本という形で自分の主張が世界中に広げられるようになった。じゃあ、活版印刷のせいでフェイクが広がったので活版印刷を罰せられますかといわれると、そんな発想には至らない」と述べ、「同じように、インターネットや、AIで作ることを罰せられますかというと、難しい。内容に対する規制を、どうかけていくか。日本には公職選挙法という法律があり、そこで、選挙期間だけは人間のコンテンツを楽しみましょうよ、ということがあるのだろうと思う」と、私見を述べた。

これを受け、玉川氏は「表現の自由は確かにとても大切なんですが、今、この瞬間も私には表現の自由があるんですよ。言論の自由があるんですよ。だけど、選挙期間であり、公職選挙法があるから、気をつけてしゃべるということを、放送は、みんなやっている」と強調した。「それと同じことだと思う。それをただ、技術的にどうするか、ということだと僕は思う」とも訴えた。

「法律上も、言論の自由を守りつつも、この放送だって守りながら、そういう放送をやっている。そういうふうなことを、動画投稿にも適用させるということ」が、解決方法になるのではないかとの認識を表明。「例えば、間違ったものを拡散している場合、拡散している人も、責任が問われると。『いいね』をしたことにも、責任が問われるということ。知らずに切り抜いてやったといっても、間違ったものならこの期間は責任が問われるということとになれば、(選挙期間中のフェイク動画の)抑止力にはなる」と訴えた。

「正しいか分からないから、問われるかもしれないからやめておこうとなるかもしれない。そういうことなんでしょうね。規制というのは」と持論を語った。