【衆院選】不記載落選リベンジ目指す自民丸川珠代氏「私に託して」東京7区、中道側「負けられぬ」

国政復帰を目指し支持を訴える自民党の丸川珠代氏(2026年1月撮影)

衆院選は7日、選挙戦最終日を迎えた。事前の報道各社の情勢予測で自民党の優勢が伝えられる中、首都圏を中心に与野党の激戦が伝え荒れる選挙区も多い。

その1つが東京7区(港区、渋谷区)だ。自民党の派閥パーティー裏金事件で不記載が指摘され、前回2024年衆院選に参院議員からくら替え出馬したものの、比例重複が認められなかったこともあり落選した自民党の丸川珠代氏(55)は今回、国政復帰を目指したリベンジの戦いを展開している。

2007年初当選以来のイメージカラー、赤のダウンジャケットを着た丸川氏。選挙戦序盤に取材に訪れた際、丸川氏の口からは、裏金問題の話題は触れられなかった。「よりよい日本をつくるため、国民のみなさまに貴重な1票を使っていただきたい思いで、ここに立たせて頂いている」と述べた後は、高市早苗首相(自民党総裁)が進める成長戦略政策や、自身が重視するバイオ産業などの話題に終始。また、「大変な物価高は、私自身、家計が厳しいといつも思います」とした上で、国民民主党など野党の要求をのむ形で実現したガソリン暫定税率廃止や「年収103万円の壁」の178万円への引き上げについて触れながら、「自分の政権でやり遂げるという思いで、財源を確保し、実現した。2兆、3兆の枠組みが必要でも、国民のためならやり遂げる覚悟を持っているのが、高市早苗さんです」と、高市首相の手腕をアピール。「高市総理と片山さつき(財務相)さん、この2人が財務省の壁を乗り越えるための後押しになる1票を、私に託してください。厳しい選挙ですが、前を向いて進んでいます」と、訴えた。

丸川氏の夫で、同様に裏金事件で不記載が指摘された自民党の大塚拓氏も、前回、埼玉9区(飯能市など)で落選し、夫婦ともに議席を失う結果となった。大塚氏もリベンジの戦いとなっており、今回の「高市旋風」で大塚&丸川夫妻の国政復帰がかなうかは、自民党内でも大きな関心が注がれている。

一方、丸川氏の置かれた状況を痛烈に批判したのは、中道改革連合の野田佳彦共同代表だ。中道からは、前回、丸川氏に圧勝した松尾明弘氏(51)が再選を目指し立候補している。野田氏は今月1日の松尾氏との街頭演説で、「東京7区は、負けるわけにはいかない選挙区だ」と訴えた。

「(今回の衆院選は)855億円の税金が使われるが、(高市首相が)何をしようとしているか。裏金にかかわった人たちを40人以上、公認した上で、重複立候補もさせている。全部(裏金議員を)復権させようとしている。おかしいじゃありませんか」と、「裏金議員」の公認と、前回は認められなかった比例重複立候補を批判。「みなさんの1票で猛省を促そうではありませんか」と述べ、丸川氏の名前こそ出さなかったが、「ここのライバルも、822万円の『裏金』をつくっていた。うっかりミスはだれにでもあるが、ちゃっかり、ですよ。ご主人もいっしょだったんでしょ」と指摘し「許してはいけない。だから負けられないんです」と訴えた。

一方、弁護士でもある松尾氏は「社会の仕組みに構造的な問題があるのなら、変えていかなければならない。多くの人の支えになりたいと思い、政治の道に入った」と主張。今回、新党での戦いとなっていることを「大丈夫だろうかと、新しい政党で戦えるのか、と思わなかったとと言えば、うそになるかもしれない」と本音を述べつつ、「この中道という政党は何よりも1人1人の暮らしを大切にする政党だ。生活者ファーストの政治、経済を必ず実現できると確信している」と力強く主張した。

丸川氏と松尾氏の戦いは、野党が批判を続ける「政治とカネ」の問題に対する有権者の審判の1つになるとみられる。丸川氏以外の不記載議員の勝敗も、今回の選挙戦の焦点となっている。

東京7区には、チームみらいの新人、峰島侑也氏(35)、日本維新の会の新人、渡辺泰之氏(53)参政党の新人、石川友梨香氏(29)、国民民主党の新人、入江伸子氏(63)も立候補している。