将棋の第19回朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメント準決勝、決勝が11日、大阪府高槻市の「高槻城公園芸術文化劇場」で行われ、藤井聡太6冠(竜王・名人・王位・棋聖・棋王・王将=23)が3年ぶり5回目の優勝を果たした。
同棋戦で5回の優勝は、羽生善治九段(55)と並び最多。準決勝では佐藤天彦九段に快勝し、決勝では同学年のライバル・伊藤匠(たくみ)2冠(叡王・王座=23)に競り勝った。公開対局は、大盤解説会と合わせて約550人が熱戦を見守った。
決勝は伊藤との同学年のライバル対決。昨年10月、タイトルを奪われた王座戦5番勝負第5局以来、約4カ月ぶり対戦となった。戦型は相掛かり。終盤に奪ったリードを失うことなく、正着を指し続け、激しい攻め合いを制した藤井は「かなり際どい将棋だったが、結果としては積極的に攻め合いに行ったことが功を奏した」。本来の「攻め」を取り戻した。これで朝日杯は5回優勝とレジェンド羽生に並んだ。「光栄に思っています」と喜んだ。
年明けから“苦戦”が続いている。王将戦7番勝負開幕局では挑戦者の永瀬拓矢九段に敗れ、第3局を終了し、1勝2敗と黒星が先行している。8日に始まった棋王戦5番勝負でも開幕局で挑戦者の増田康宏八段に敗れた。
朝日杯「2勝」で王将、棋王のダブルタイトル戦に弾みをつけた。「きょうもあまり自信がなかったが、予想以上に指せた」。苦境に立つ23歳は「収穫」を口にした。【松浦隆司】