5連覇を目指す藤井聡太王将(23)が挑戦者の永瀬拓矢九段(33)が1勝3敗とかど番で迎える、将棋のALSOK杯第75期王将戦7番勝負第5局が8日からの2日制で、栃木県大田原市「ホテル花月」で始まった。先手後手は事前に決まっており、永瀬が先手、藤井が後手。
立会人の中村修九段が対局開始を告げると、永瀬は記録係のいる左斜め後ろを1回、2回と見てから飛車先の歩を突いた。対する藤井はいつものようにお茶を一服口に含む「初手お茶」の後、やはり飛車先の歩を突いて、注目の一戦はスタートした。
初の王将獲得まであと1勝としている永瀬は、5日に伊藤匠叡王(王座=23)への挑戦権を争う第11期叡王戦本戦準決勝(大阪府高槻市「関西将棋会館」)で藤井を下した。王将戦第3局(2月3、4日、東京都立川市)、同第4局(2月17、18日、和歌山市)に続いて対藤井戦3連勝と意気上がる。22年棋聖戦、23・24年王座戦、24年の王将戦、名人戦、王位戦と敗れ続けてきただけに、練習仲間にそろそろ勝って「恩返し」したい。
対する藤井は、7番勝負で初めてのかど番。かけ持ちして増田康宏八段(28)の挑戦を受ける棋王戦5番勝負第3局(1日、新潟市「新潟グランドホテル」)も落とし、こちらも1勝2敗で「ダブルかど番」となっている。過去のタイトル戦5戦5勝と相性のいい栃木県で、まずは1つ返せるか。
持ち時間は各8時間。2日間とも午前10時30分と午後3時におやつが出される。午後0時30分からは1時間の昼食休憩もある。初日は午後6時の段階で手番の棋士が手を封じ、終了する。