【王将戦】永瀬拓矢九段「判断が難しい将棋」終盤逆転負け 王将奪取へ王手のまま名古屋決戦へ

逆転負けで初の王将獲得が第6局以降に持ち越された永瀬拓矢九段

<ALSOK杯第75期王将戦7番勝負:第5局>◇8日◇第2日◇栃木・大田原市「ホテル花月」

藤井聡太王将(竜王・名人・王位・棋聖・棋王、23)が永瀬拓矢九段(33)の挑戦を受ける将棋のALSOK杯第75期王将戦七番勝負第5局が8、9の両日、栃木県大田原市「ホテル花月」で行われ、後手の藤井が永瀬を下した。シリーズ対戦成績を2勝3敗とし、かど番をしのいだ。藤井は5連覇、永瀬は王将初奪取を狙う。第6局は18、19日に名古屋市「名古屋対局場」で行われる。

2日制7番勝負で藤井を初めてかど番に追い込んだ永瀬は角換わりを打診したが、藤井が拒否。永瀬は雁木に進めた。永瀬は1日目午後、59分の長考の末、37手目に9筋から踏み込んだ。香車を先に損してでも香車を手に入れる狙いを含んだ勝負手で、局面は一時、永瀬に形勢が傾いた。

終盤は一手の緩みが命取りになりかねない難解な展開。永瀬が踏み込んだぶん、わずかな隙が生じれば受けに回る余裕がなくなりやすい局面でもあり、藤井が反撃の糸口をつかむと流れが変わった。終盤に逆転負けした。

終局後、永瀬は「判断が難しい将棋だった」と振り返った。

藤井とのタイトル戦は22年の棋聖戦に始まり、23、24年の王座戦、昨年の王将戦、名人戦、王位戦と過去6度あるが全敗。昨年の王位戦7番勝負では3連敗後に2勝を返した。今シリーズで初めて藤井をかど番に追い込み、王将奪取まであと1勝に迫っている。対藤井戦で初の4連勝はならなかったが、アドバンテージはある。

第6局へ向け永瀬は「精いっぱい頑張りたい」と意気込んだ。

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