<第11期叡王戦挑戦者決定戦>◇12日◇東京・千駄ケ谷「将棋会館」
伊藤匠叡王(王座=23)への挑戦権を争う将棋の第11期叡王戦挑戦者決定戦、永瀬拓矢九段(33)対斎藤慎太郎八段(32)戦が12日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた。午前10時から永瀬の先手で始まった対局は、午後5時1分、後手の斎藤が中盤の混戦から抜け出して128手で勝ち、2年連続2回目の挑戦権を獲得した。永瀬の第4期以来の挑戦権獲得はならなかった。
永瀬が天井を仰いで頭を抱えた。投了5手前、負けを覚悟した。終局後、斎藤のインタビュー時はうずくまったままだった。報道陣から質問されると、「指せているかと思いました。来期また頑張りたいと思います」と話すにとどまった。
本戦1回戦で村山慈明八段(41)、準々決勝で山本博志五段(29)を下した。準決勝では全冠復帰を目指していた藤井聡太6冠(竜王・名人・王位・棋聖・棋王・王将=23)に快勝。名人戦、王位戦、王将戦に続いて本年度4回目のタイトル挑戦を目指したが、あと1勝というところで斎藤に阻まれた。
先月末まで藤井名人への挑戦権を争うトップ棋士10人総当たりによるA級順位戦は終盤、失速。今月2日のプレーオフで糸谷哲郎八段(37)に敗れた。また、8、9日と栃木県大田原市「ホテル花月」で行われた王将戦7番勝負第5局は、藤井王将に逆転負けし、3勝2敗となった。こちらはあと1勝で初の王将獲得という状況は変わらない。第6局(18、19日、名古屋市「名古屋対局場」)に全力投球だ。