高市早苗首相は24日、衆院厚労委員会に出席した。質問に立った中道改革連合の早稲田夕季議員は、イラン情勢を受けて石油化学製品の原料「ナフサ」の調達が不安視されていることなどへの危機意識が足りないとして、「『令和の米騒動』が今回、『令和のオイルショック』にならないようにするには、もっと総理の危機意識を高めていただき、実際の対策に打ってほしい」と求めた。
早稲田氏は、イラン情勢を踏まえて国民生活の影響に関するアンケートを党として行ったとした上で、「ナフサを原料とするシンナーなど石油化学品の調達が、すでに困難になりつつあるという声が、たくさん中小企業のみなさんから届いており、医療分野への波及への懸念が非常に高くなっている」と指摘。「今は足りなくなっていなくても、徐々に入りにくくなっているという切実な声もある。命に関わる医療基盤物資への優先配分の仕組みづくりが急務だ」と強調。「医療基盤物資の在庫状況を確認した上で、局面に応じて、国民の命と生活に直結する医療用品や医薬製品などに対する優先権の仕組みづくりを検討してほしい」と求め、局面に応じての財政的な支援も併せて求めた。
高市首相は「医療物資の安定供給は、医療において万が一の状態は絶対に許されないという強い意識のもと、厚労相と経産相が連携して、医療分野での目詰まりゼロに全力で取り組むよう指示している」と主張。「特定された個別の目詰まりなどは、両大臣が協力し迅速に解消していると聴いている。必要に応じて他の流通経路からの支援や代替製品の調達などを行い、安定供給に万全を期していく」と応じ、財政的支援については、25年度補正予算による支援パッケージが「着実に現場に行き届いてきている」として、「さまざまな情報を集めていただいていることに心から感謝を申し上げ、敬意を表します」と述べた。
これに対し、早稲田氏は「それでは少し危機意識が足りないのではないか」とし、財政支援策をめぐり「令和7年補正予算はイラン情勢を踏まえたものではなく、到底(対応)できない。わが党は、イラン情勢を踏まえた予算の修正案も出したが、一顧だにされなかった」と口にしながら、「中東情勢は中長期化が言われており、その中でも対応を、総理には、トップの危機管理として求めたい」とし、優先供給などの仕組みづくりを検討するよう、再三にわたり求めた。
その上で「記憶に新しいところでは、『令和の米騒動』が、今回、『令和のオイルショック』にならないようにするには、もっと総理の危機意識を高めていただき、実際の対策に打っていただきたい。そのための安定供給、優先配布も視野に入れたご対応をお願いしたい」と求めた。
高市首相は、イラン情勢を受けて石油化学製品の原料「ナフサ」の調達が不安視されていることに関して、「ちょっと先になりますが、まもなく、そんなに心配していただかなくてもいい情報も、お伝えできると思っている」と明言。「ナフサを含む調達は、私自身も前に出て交渉を続けている」と強調し、調達に一定の見通しが立ち始めたことを示唆した。
一方、早稲田氏は「心配ないという報告をさせていただく、ということだが、心配ない状況ならいいが、そうでない不測の事態に(備えて)検討することはできるのではない」と指摘。「総理は(Xで)4カ月分、ナフサはございますとおっしゃっていただいているが、その後のことを踏まえた対応が必要だ。経産省は、この間も、優先配布は考えていないとはっきり言っていたようだが、そうではなく、それを踏まえた検討を進めている、ということを言っていただくことが、本当の危機管理ではないか」として「ぜひ、令和のオイルショックにならないようにお願いしたい」と求めた。