立民・小西洋之氏が高市首相に「保守政治家の風上にもおけない」中傷動画拡散疑惑報道めぐり追及

小西洋之参院議員(2023年撮影)

立憲民主党の小西洋之参院議員は13日の参院本会議で、高市早苗首相の陣営が昨年の自民党総裁選を戦った小泉進次郎防衛相らや今年2月の衆院選における中道改革連合の候補への誹謗(ひぼう)中傷動画を作成し、SNSに投稿していたとする「週刊文春」報道をめぐり、首相のこれまでの国会での説明を「あからさまなごはん論法」と批判し、あらためて説明を求めた。

この日の本会議は、高市首相らが出席し健康保険法などの一部を改正する法律案についての質疑が行われたが、小西氏は冒頭、「本法案責任者の高市総理の地位の正統性に関して質問します」として、文春報道の内容をとりあげた。「本法律案にはさきの総選挙での与党の公約事項が複数含まれているが、高市総理は公設第1秘書の総選挙などにおける批判中傷与投稿への関与疑惑について、わが会派の議員の質問に、『高市陣営が運営するアカウント以外のSNS発信は行っていない』と言った。あからさまなごはん論法の答弁を繰り返している」と主張した。

その上で、公設第1秘書が第三者に「批判中傷動画の作成と発信を依頼していたかどうかだ」と述べ、11日の参院決算委員会で高市首相が、報道内容を全面否定した上で「週刊誌より秘書を信じる」と述べたことを念頭に「秘書を信じるのは結構ですが、秘書といっしょに国会や国民にごはん論法の説明をするのは許されない」とも指摘した。

その上で、「(公設第1秘書は総裁選ライバル候補に対する)批判中傷のSNS動画の作成と発信の依頼を本当にしていないのか」と述べ、この秘書が高市首相の関係政治団体の会計責任者を務めているとして、領収書の受領や団体の帳簿、収支報告書への記載の事実関係についても、ただした。

小西氏は、かつて高市首相が、自身が登場する放送法の「政治的公平」に関する総務省の行政文書について「明らかに正確なものではない」などと主張した発言を引き合いに、「高市総理は、総務省の行政文書を部下の官僚が悪意をもって捏造(ねつぞう)したなどと誹謗(ひぼう)中傷し、捏造でなければ大臣も議員も辞職すると答弁しながら、3人の官僚全員が捏造などしていないと報告しても、なおその地位に居座り続けた」などと主張。「保守政治家の風上にもおけない」と批判し、今回の文春報道への関与の有無と、報道内容が事実だった場合の責任のとりかたについてもただした。

これに対し、高市首相は「まず最初に申し上げますが、おたずねの週刊誌に書かれている内容に、私自身がかかわっていることは一切、ありません」と、あらためて否定。その上で「事務所職員にも確認しましたが、高市事務所、および陣営においては総裁選や衆院選で、事務所が運営するアカウント以外の発信は行っていない。他候補者へのネガティブな発信や、そのような動画を発信するといったことも一切行っていないと(秘書から)報告を受けている」とし、秘書と依頼者の間のものとして報じられたラインやシグナル、ショートメッセージの内容について「存在を確認できなかったと報告を受けている」と述べた。

最初はにこやかな笑顔で答えていた高市首相だったが、野党から「なんだ!」などのヤジが飛ぶと、次第に語気を強め「週刊誌に掲載されている動画作成や発信、私の国会議員関係、政治団体からの支出はなく、領収書の受領や会計帳簿や収支報告書への記載も一切ありません」と訴え、「記事が事実であった場合、とのことですが、本件は以上申し上げた通りですので、仮定のご質問にお答えすることは差し控えさせていただきます」として、万が一報道が事実だった場合の責任については、はっきりと答えず、野党から再び厳しいヤジが飛んだ。