中道改革連合の小川淳也代表は20日の党首討論で、イラン情勢に対応する補正予算編成の検討指示が遅れたとして、高市早苗首相の対応を厳しく批判した。野党が再三補正予算編成を求めたのに対し、高市首相が応じてこなかったのは「高市総理のメンツはかかわっていませんか、と指摘したい」と述べ、「今日の党首討論で野党に迫られる前に、というふうに(気持ちが)転じていったのではないかというのが、世の中の受け止めではないか」とも述べた。
高市首相は「私は指示が遅れたとは思っていません」と反論し、「補正予算は、中東情勢が長引くと、いつかやらないといけないという思いは強く持っていた」と主張。「まず大事なのは令和8年度予算を早期に成立させていただいて、その上で、社会生活、経済生活に影響が出ない状況をつくり、予備費も1兆円積んでいますから、それを執行できる状況をつくり、その後で情勢を見ながら考えていくということで、割と早くから、ベストな対応を考えていました」と述べた。
しかし、小川氏は「2月に提出された(26年度)予算は昨年12月に編成したもので、アメリカの攻撃は2月。わが党が補正予算の要請を申し上げたのは4月。1兆円の予備費は、電気ガス、ガソリンの補助の3カ月分にすぎず、中東情勢はどこまで続くかは不透明だった」とした上で、「こういう状況下で総理は、先週の11日(の参院決算委員会)になっても、その可能性を否定し、18日になって翻意している。総理は連休前には(補正編成検討の)指示をしていた。この判断の遅れと揺らぎ、揺れ、指示をしていたなら11日にその可能性を否定する必要はなかった。答弁が不誠実だったのではないか」と、ただした。
これに対し、高市首相は「先般から、答弁の中で私の答弁ぶりが『現時点では』とか『いますぐただちに』とか『今日の時点では』と、変わっていっていたのは、みなさまお気づきだと思う」と主張。この言いぶりには野党側から疑問の声も出たが、高市首相は「中東情勢が長引いた場合に、最悪、リスクを最小化するため、補正対応の可能性はあるというのは、十分に私も腹に留めておりました」とし、表向きの発言とは裏腹に、補正編成について考えていたと主張した。
小川氏はこの首相発言に「それは、世の中には伝わっていませんよ」とピシャリ。「むしろ今日、党首討論がある。野党に迫られる前に、というふうに転じていったのではないか、というのが世の中の受け止めではないかと私は思います」と述べ、委員会室も大きくざわついた。
小川氏はさらに「暫定予算の時も、ずいぶん編成が遅れた。そのときも見通しが甘かったのではないか」と述べた。補正予算編成の是非に関して「一定理解をするんです。脱・補正。あまり肥大化しないように、という考えは一定理解しますが、今年度の予算はイラン情勢の前につくられたもので、極めて先回りして先手を打つべきだった。5月11日の時点でのその可能性を否定していたのは不適切だし、ましてや連休前に事務方に検討を指示していたのなら、それをもっとにじませる形で国会で誠実に答弁すべきだった」と、首相の対応を批判。「そこに、総理のメンツはかかわっていませんか? 総理大臣の対面は横に置くべきで、真ん中に置くべきは、国民生活ではないかということは、はっきりさせていただきたい」と述べ、野党が求める補正予算編成に応じなかったのは、自身のメンツを気にしたからではないか、との私見を突きつけた。
さらに、「総理は『日本列島を強く豊かに』とおっしゃるが、強い国とは国民生活に強さのある国で、豊かな国とは国民の暮らしに豊かさのある国。それを最優先にしたさまざまな意思決定、価値判断をあらためてお願いしたい」と、求めた。