高市首相は“塩答弁” 中道議員の「補正予算案修正は敗北じゃない」指摘に「政府案にご理解を」

高市早苗首相(2026年2月撮影)

中道改革連合の岡本三成政調会長は3日の衆院本会議で、この日政府から提出され審議入りした約3・1兆円の26年度補正予算案をめぐり「本来はもっと早く提出されるべきだった」とした上で、「3兆円を超える補正予算案の予算委員会審議が、衆参わずか1日ずつではまったく不十分であり、熟議とはいえない国会のあり方に強く警鐘を鳴らしたい」と訴えた。

26年度補正予算案は4日に衆院予算委員会での質疑と本会議採決、5日に参院予算委員会での質疑と本会議での採決が予定され、5日に成立する見通し。野党側は当初、衆参で2日ずつの予算委員会開催を自民党に求めたが、応じてもらえなかった経緯がある。

中道、立憲民主、公明の3党の担当者は本会議前に会見し、今回政府が提出した補正予算案に対して組み替え修正した補正予算案の内容を公表した。岡本氏は質問で「私たち中道、立憲、公明党の3党は、(今年3月の)令和8年度当初予算の段階から緊急経済対策を求め、衆参両院で(予算の)組み替えや修正を提案してきた。全国で1万2000件を超える声をうかがい、政府に具体策を提言してまいりました」と主張。同党は26年度予算案でも組み替えを求める動議を提出したが、否決されている。

岡本氏は、補正予算案提出のタイミングや、予算委員会審議の短さなどに苦言を呈した上で、「その上で今重要なのは、立場を超えて補正予算案をよりよいものに仕上げていくことだ」と指摘。「我が国では、予算案や法律が修正されると、政府与党は敗北と受け止め、野党は勝利と受け止める空気があるが、国民のみなさまが望むのは、よりよい予算や法律であり、だれの手柄かなんて関係ない!」と訴えた。

日本と同じ議院内閣制のドイツでは、政府案に与野党が修正を加えながら合意形成を進める慣習があるとして「修正は敗北ではなく、国民の声を受け止める柔軟な政治の姿です。今回の補正予算案でも与野党を超えて審議を尽くし、必要な組み替えを受け入れていただき、よりよいものに仕上げていきたい。国会の提案を政府が受け入れることは弱さではなく、国民に向き合う強さだ」と述べ、補正予算案の組み替えに応じるよう、高市早苗首相に求めた。

「立法府も行政府も与党も野党も、目指すゴールは同じで、国民の暮らしを守ること。この補正予算案をよりよく仕上げるため、与野党の枠を超えて知恵を出し合い、国民の期待に応えていこうではありませんか」として「総理の勇気あるご決断に期待したい」と促した岡本氏だったが、その後答弁に立った高市首相は3党による組み替え動議について「政府としては、政府提出の補正予算案について多くの方にご理解いただき、早期成立がはかられるよう丁寧な説明に努めていきたい」と、つれない「塩答弁」で述べるにとどめた。