高市早苗首相は5日の参院予算委員会で、自身の陣営が昨年の自民党総裁選で他候補を中傷する動画を作成し投稿したとする「週刊文春」報道をめぐり、首相の公設第1秘書と動画を作成したとされる男性の会話の音声として「文春オンライン」が新たに配信した内容について「事実ではございません」と述べた上で、2人のやりとりとして公開された音声データについて「あのような音声データをもとに判断するのは、難しゅうございます」と述べた。
立憲民主党の岸真紀子議員への答弁。
文春オンラインで公開されている音声データに関しては、4日に衆院予算委員会で質問した中道改革連合の伊佐進一議員が、文字おこしとともに高市首相に提供。同党の長妻昭議員は首相へのデータ提供について、あらかじめ文春側の許可を取っているとして、確認の上で5日の参院予算委員会で答弁するよう求めていた。
岸氏に、音声データを聴いたか問われた高市首相は「提供のあったリンクで動画を昨晩遅く確認した。昨日文字起こしで確認したものと内容は同じで、広く国民の声を聴くにはどうしたらいいかという内容で、総裁選での他候補を批判する動画に関するものではなく、そもそも12月(のオンライン会議)と紹介されており、私のことを総理と表現していた。総裁選とはまったく関係ないはず」と持論を述べたが、立憲側が求めているのは音声が秘書のものかどうかという観点。そのため、立憲議員は「音声は聞いたのかということだよ」「答えてないよ」「答えられないんだよ」などと一斉に反発し、審議はストップした。
その後、岸氏は「内容ではなくて、秘書の声かどうかということをお聴きしている。本人にも確認したのか」と、質問の趣旨をあらためて問うたが、高市首相は「まず、秘書本人(の声)かどうか、あのような音声をもとに判断することは難しい」と答弁。「えええええええ?」と驚きのヤジが飛ぶ中、「委員はお聴きになったか分からないが、途中で登場する『AIサナエ』という音声ですが、それは明らかに私の声でしたが、私の発言や発音と違う」と主張した上で、「秘書のものとされた音声も、私と会話をしているときより、かなり高い声でハキハキとしゃべっていたので、違和感があった」とも訴えた。その上で「いずれにしても、内容について他候補を批判するものでもなく、どう考えても確認のしようがございません」と、主張した。