高市首相に「答弁拒否」中道猛反発も「金曜夜から資料読みで今朝まで睡眠ほとんど取らず」主張

高市早苗首相(2026年2月撮影)

中道改革連合の後藤祐一衆院議員は、22日の衆院予算委員会で、昨年の自民党総裁選で高市早苗首相の陣営が他候補を中傷する動画の作成、拡散に関わったとする一連の疑惑報道や、暗号資産「サナエトークン」への関与をめぐる自身の質問に、高市首相が直接答えなかったとして「答弁拒否だ」と批判した。

高市首相はこの日、中傷動画疑惑や「サナエトークン」に関して後藤氏から10以上の細かい内容の質問を受けていた。後藤氏は、先週金曜日の昼ごろに事前通告をしたと述べたが、高市首相は後藤氏の質問内容に直接は答えず、「秘書の陳述書と、いわゆる暗号資産に関する記述などどこにもない、相手企業から送られてきた唯一の提案書を、予算委員会の理事会に提出させてください。それをもって、本件に関する詳細な問いへの答弁とさせていただきたいと考えますが、委員長のご了解をいただきとうございます」と、後藤氏ではなく坂本哲志委員長に要請。坂本氏は応じる姿勢をみせた。

後藤氏は「質問を圧殺するんですか! 予算委員長」と怒りを見せながらも、秘書の「陳述書」提出で答弁をかわそうとする高市首相の言い分に応じず質問を続けたが、高市首相は「金曜日に通告があったということだが、先般の予算委員会でも前の日に通告をいただいても、特に野党のみなさま方の質問内容を文字起こしをしたものが私の所にくるのは真夜中の2時、3時、それくらいですよ」と、主張。「そこから細かい、週刊誌に書いてあることについて事実確認を行いなさい、ということなので、寝ている秘書に朝まで何度も電話して確認しても、私の手元に週刊誌からの質問書があったり、奈良の秘書が個別に回答した回答書はなく、週刊誌のコピーを手元で読み上げていた」と述べた。

高市首相は、秘書から聴いたとする内容の国会答弁を一部訂正しているが、「私には、秘書が(週刊誌に)長文で返した回答書が手元にあったわけではないし、秘書の手元にあるわけでもない。私は週刊誌の2行くらいの記事を読んで、こうした回答をしたのか、と言うと、それは長い文書を読めば全体がわかってもらえるが、趣旨が違うということだったので、内容が違うと申し上げた」と述べ、「週刊誌では2行分しか取り上げられていなかったが、それに関して、秘書はその都度、一生懸命回答案をつくって送っていた。ずっとこういう状態が続いているので、委員長に申し上げた」として、秘書の「陳述書」提出を提案したと訴えた。

また、後藤氏から通告された質問に関し「この土曜、日曜があったじゃないかと言われたが、私はこの土曜も日曜も日本の成長戦略や地域未来戦略、『骨太の方針』に向けたたくさんの資料を持ち帰って住まいで読みながら、予算委員会のみなさまへの答弁資料も読みながら、時にはペン入れをしながら、本当に金曜日の夜から今朝まで、ほとんど睡眠もとっていません」と告白。「一生懸命仕事をしています。国会対応がとても大事とは分かっていますが、時系列がバラバラで、週刊誌の記事などを切り抜いたものをバラバラいただきましても、これは私自身が確認して答弁することはなかなか困難でございます。秘書の聞き取りをして、伝言をするのは無理でございますので、なんとか秘書がしっかりした陳述書をつくりますし、証拠となる書類も入手しているので、それも委員会に提出します。それをもって、なんとか答弁に代えさせていただけませんか。心からお願いします」と述べた。

後藤氏は「結局、質問に答えていない。答弁拒否ですね」と指摘。「じゃあ、秘書に参考人として予算委員会に来てもらいましょう」として、秘書の国会招致について、坂本氏に理事会での協議を要請した。

これに坂本氏は「総理から陳述書が出るということなので、答弁に代わるものとして後刻、理事会で開陳したい。参考人にしても後刻、理事会で協議します。以上です」とそっけなく対応。後藤氏は「審議妨害をこれ以上しないでくださいよ。(秘書に)参考人で来てもらわないと。だって総理が答弁拒否をするんだから」と不満を口にしたが、「どの程度お答えいただけるか分からないが」として、その後も「サナエトークン」の質問を続行した。

すると、後藤氏の質問持ち時間が約5分残っているタイミングで、坂本氏が「申し合わせの時間が迫っています。おまとめしながら質問をしてください」と促し、後藤氏が反発する場面もあった。こうした坂本氏の差配もあってか、後藤氏は事前質問で用意した内容に関する事実関係について、高市首相の答弁をほとんど得られず、質問を終えることになった。