鈴木宗男氏が法相答弁に激怒 特捜検事の女性との不適切関係報道めぐり「まったくばかげた話だ」

鈴木宗男氏(2026年4月撮影)

9日に行われた参院法務委員会で、自民党の鈴木宗男参院議員が、東京地検特捜部の元男性検事が事件の容疑者として取り調べた女性と不適切な関係を持った疑いがあると報じられている問題を取り上げ、質問に対する平口洋法相の答弁内容に激怒し、一時審議がストップする場面があった。

宗男氏は質問の中で「昨日から今日にかけて、検事が、捜査対象の女性と交際していたと大きく報じられている」として、平口氏にいつこの案件を知ったのかとただした。平口氏は「今朝ほど知りました」と短く述べただけ。宗男氏が、「『今朝ほど知った』とは、法務省は、なっていないのではないか」と語気を強めたため、平口氏は「そういう事案があることは従前から報告を受けていたが、報道内容は今朝ほど知ったということです」とあいまいに応じた。

これに、宗男氏が「検事がこういった不届きなことをしたというのはいつ知ったのか」とさらに追及すると、平口氏のもとに事務方が歩み寄り、その後、平口氏は「おたずねは、個別事件における…具体的な内容にかかわる事柄であり」と答弁。個別案件のため言及を避けようとしたようだが、これに宗男氏は自席から大きな声で、平口氏の対応を猛烈批判。「大臣、人をばかにした話は許されませんよ!」などと声を荒らげて迫り、委員長が質疑を一時止めた。審議ストップ中も宗男氏の怒りはおさまらなかった。

質疑再開後、平口氏は「おたずねは、法務省内のやりとりに関する事柄で、答えは差し控えたい」と述べたが、宗男氏は「大臣、私はことの中身を聞いているのではない。あなたはいつ事実関係を、検察から報告を受けたかと聞いている。それを端的に答えよと言っている」と怒りがおさまらず、平口氏は具体的な日時には触れず「先週のしかるべき時だったかと思う」と述べるにとどめた。

宗男氏は、当該検事が女性をホテルの一室に呼んだ日は、日中、同じ部屋で政治資金規正法違反をめぐる取り調べが行われていたとの報道や、検事が「倫理に反したことはない」と否定していたとの報道があると指摘しながら、「少なくとも社会問題だと思う」と厳しい見方を示した。

宗男氏はさらに、元大阪地検検事正の北川健太郎被告が、部下だった元女性検事に対する準強制性交罪に問われた事件にも言及し、「まさに権力でもてあそんでいるのではないか。そういったことがあったにもかかわらず、なぜ緊張感を持たないのか。『先週聞いた』なんてこと自体、おかしいのではないか」とも主張し、平口氏や法務省側の対応を批判した。

これに対し、答弁に立った法務省の佐藤淳刑事局長は「具体的な日時についてはお答えを差し控えますが、この件に関しては、発覚次第、調査が行われていた」と明かし、「その上で、検事に限らずさまざまな関係者がいるので、そういった方々の(認識を)踏まえて、調査が進められていた。その上で先週の段階で、大臣にご報告した。事実の有無も含めさまざまな調査を行っており、結果が出た場合には厳正に対処するつもりであるとご報告した」と説明した。

宗男氏は「大臣、(こうした案件は)今回が、初めてではない。今の刑事局長の話を聴いても、日にちはいつか分からんと。そういう言い方、ありますかね」とし、「もしうわさとしてでもあれば、うわさがありますと(大臣に)上げるのが事務方の役割ではないか」とした上で、「基本の『き』がなっていないのではないか。私は、検察組織は今、おかしくなっていると思いますよ」と訴えた。

宗男氏はさらに、平口氏の対応にも強い疑問を呈し「大臣が、ペーパーをもらって『進行中の事案だからお答えできない』なんて、まったくばかげた話で考えられない」と批判。前任の鈴木馨祐前法相に、北川被告の案件を踏まえ「こういう不祥事はまだほかにもあるのではないかと、調査をしろと言った」と明かした上で、「法務大臣は当時、しないと言ったんです。そうした積み重ねが今、こうやって現れているのではないか」とも述べ、「私は、もっと緊張感を持つべきだと思う。大臣が検察を指揮命令監督できる。検察は単なる一行政組織であり、もっと気を引き締めてやっていただきたい」と、怒りが止まらない様子でただした。