中道改革連合の野田佳彦元首相は10日の衆院本会議後、報道陣の取材に、同本会議で政府提出の皇室典範改正案が与党に加え中道改革連合などの賛成多数で通過したことを踏まえ、「私にとっては敗北です」と語った。
「小泉政権以降、男系維持と女性・女系天皇に道を開く、それぞれの戦いが20年以上続いてきたと思う。野田政権では、(女性皇族が結婚後も皇室に残れるようにするための)女性宮家の可能性を開く論点整理も行った。そういう立場を踏まえて、この20年の議論の一つの到達点という形になったことの受け止め」を問われて答えた。
「長い間かかってきましたが、至極残念な結果。でもまだこれからもあきらめずに、『種火』を生かしていきたい」とも述べた。
野田氏は「『種火』は、ギリギリ残ったが、大勢に無勢の構図ならまた消される。これからいかに同志を増やし、我々の考えに賛同できる人が増えてきた中で種火を生かしていかないといけない。逆に、本格的な皇室典範改正に向けた議員立法をつくれるくらいの力を持たないといけない」とも語った。
改正案には、「立法府の総意」が十分反映されているのかと問われると、「人によって解釈は違うと思う」とした上で、女性皇族が結婚された後の配偶者の身分や、養子に男子が生まれた場合の皇位継承資格などに触れ、「立法府の総意では、まったく決めていない。枝や葉っぱの技術的な詰めはあり得ても、幹にかかわる大問題ですので、それは私は政府が『立法府の総意』から逸脱したと思わざるを得ない」と疑問を呈し、「そういう状況の中で決まったことは極めて残念だ」と述べた。
法案の内容には「満足、不満足と言えば納得はいっていない」と述べる一方、中道党執行部が賛成を決めたことから「賛成と決断された以上は四の五の言わず、(党の方針には)従いたい」と述べた。