共産小池晃氏「38親等離れればほぼ赤の他人」皇室典範改正案、官房長官“フリーズ”問題も問う

共産党の小池晃書記局長(2026年2月撮影)

共産党の小池晃書記局長は15日、参議院の特別委員会で行われた皇室典範改正案の質疑で、今の改正案は「国民の理解が得られているとは、到底、政府も言えない」と指摘した。また、改正案に盛り込まれた旧11宮家の男系男子の養子縁組をめぐり、1947年(昭22)に皇籍を離脱した旧11宮家の皇族の男子と、現在の天皇陛下の間に「36親等から38親等の隔たり」があると宮内庁が国会で答弁したことに触れ、「38親等となればほとんど赤の他人ではないかという指摘もある」などと主張し、疑念を示した。

小池氏は、改正案について国民の理解が得られていると認識しているか木原稔官房長官に問い、「今回の審議などを通じて、一般の国民のみなさまにはしっかりと説明していきたい」との答弁を受けると、「国民の理解が得られているとは、到底、政府も言えない。そういう中身なわけですよ」と指摘。「立法府の総意と繰り返しておられるが、男系男子を不動の原則としている改定案に共産党は反対している」とし、自身に先立ち質問し立憲民主党の長浜博行前参院副議長も反対の立場で質問したことに触れ「これが立法府の総意であるわけがなく、大前提が崩壊している」と批判した。

また、「立法府の総意」にある「旧11宮家の男系男子を養子として皇族に迎える」に加え、政府から提出された改正案に、養子に生まれた男子は皇位継承資格を持つことが明確にされた部分に触れ、衆院の共産党の塩川鉄也議員の質問で、1947年に皇籍を離脱された皇族男子が、現在の天皇陛下と36親等から38親等の隔たりがあると宮内庁が答弁したことに触れ、「6親等離れれば民法上の親族ではなく、38親等となればほとんど赤の他人ではないかという指摘もある」と指摘。小泉純一郎政権でとりまとめられた政府有識者会議の報告書では、養子縁組や旧皇族の皇籍復帰に否定的な内容だったことに触れながら、「今回の改定案は、あくまで女性が天皇となる道をふさぐ一方で、遠い遠い血筋の人を養子にして、その人が男子なら皇位継承権を持たせようという内容で、これではとても国民の理解は得られない」と述べた。

木原氏は、36~38親等の隔たりがあることを認めながら「今回の養子制度は現行憲法、皇室典範下で皇位継承資格を有していた方々の男系男子孫の方々を養子の対象とするもので、お互いの自由な意思に基づき、養親子関係を結んでいただくことを想定している」と主張。「令和3年の政府の有識者会議の報告では、養子となった後、現在の皇室の方々とともにさまざまな活動を担い、役割を果たして行かれる過程で、皇族となられたことへの国民の理解や共感が徐々に形成されていくことも期待されると示されており、政府もこの報告を尊重している」と述べた。

小池氏が、小泉政権下での有識者会議報告の内容を「間違ったことを言っていたということか」とただすと、木原氏は「そのとりまとめも踏まえ、令和3年のとりまとめも行われたと承知している」と訴えたが、小池氏は「まったく正反対の結論を出している」と反論。小池氏はさらに、衆院の審議で塩川氏が、なぜ女性天皇ではだめなのかと木原氏に問うた際、木原氏が1分近く答えられず、一時「フリーズ」したことにも言及。「現行皇室典範で男系男子とされているからと答弁されたし、今日もそういう答弁を繰り返しておられるが、皇室典範の『養子はとらない』という大原則を変えた。そこからその先は、今の皇室典範で、というのは苦し紛れの詭弁(きべん)だというほかなく、まったく説得力がない」と批判し、「男性に限定する合理的理由がどこにあるのか。日本国憲法の条項と精神に照らせば、女性天皇、女系天皇は当然認められるべきではないか」と、訴えた。