高市早苗首相は27日、衆院予算委員会閉会中審査に出席した。
特別国会で成立した改正皇室典範をめぐり、女性・女系天皇や、養子の子孫の皇位継承権の是非などについて、新たな有識者会議を設けて議論すべきではないかと問われた際、2021年に公表された政府有識者会議の報告を「尊重している」とした上で、「今、ただちに新たな有識者会議を設置する考えはございません」と述べ、設置の考えはないとの見解を示した上で「まずは(改正皇室典範の)施行に向けて、万全の準備を進めてまいります」と述べた。
中道改革連合の階猛幹事長の質問への答弁。高市首相は、中道が皇室典範改正案に賛成したことを踏まえ「皇室典範改正については特別国会で成立させていただき、中道改革連合のみなさまには法案に賛成いただき、心から感謝を申し上げます」と、謝意を表明。「安定的な皇位継承を確保するための方策、検討については、立法府で決議された付帯決議に盛り込まれている。他方、衆参の正副議長による議論のとりまとめで、皇位継承の流れをゆるがせにしてはならないことについても、立法府の総意とし確認されている」と述べた。
その上で「悠仁親王殿下の次の世代以降の皇位継承については、将来において、悠仁親王殿下のご年齢や、ご結婚をめぐる状況を踏まえた上で議論を深めていくべき」という内容が、21年の有識者会議の報告書に記されているとして「政府はこの報告を尊重している。今ただちに新たな有識者会議を設置する考えはございません」と述べた。「どのように運用し、検討、見直しをしていくかは、政府としては立法府の意思を尊重して考えたい」とも述べた。
階氏は「現在の皇室の流れをゆるがせにしてはならないことは我々も承知している。(女性皇族が結婚された場合の)配偶者の地位やご子息の地位は早急に確定しないと、その方々の人生に関わる」と指摘。「まずはそこから始めて、女性天皇、養子、子孫の皇位継承についても有識者会議でも議論すべきだ」と訴えた。
これに対し高市首相は、女性皇族の方の配偶者、子について「現行の皇室典範の規定を適用することとしている。衆参正副議長の議論の取りまとめにおいて、女性皇族の配偶者や子、養子の子に関する記載がないので、皇族の範囲、皇位継承資格を定める皇室典範の規定は改正しなかったからでございます。皇族とすると皇室典範に規定しない限り、皇族にはなりませんから、現行の皇室典範の規定に基づいて、皇族とはならないことになります」と主張。「養子の子についても、現行の皇室典範の規定を適用せざるを得ず、皇族の夫婦に生まれたものであり、生まれながらの皇族であることから現行の皇室典範の規定に基づいて、男子の場合は皇位継承の資格を有することになる」と主張した上で「これは現行法に基づく結果であり、立法府における将来の検討を先取りしたり、縛ったりする趣旨のものではない」との認識も示した。
これに、階氏は「検討する気がまったくなくて、先送りではないですか。(改正皇室典範の)付帯決議を尊重していない」と反論し、首相の姿勢に疑問を呈した。