国民・玉木代表が吉村洋文知事に再苦言 副首都法めぐる発言に「維新のみなさんも苦労している」

国民民主党の玉木雄一郎代表(2025年12月撮影)

国民民主党の玉木雄一郎代表は28日の定例会見で、さきの特別国会で成立した日本維新の会肝いりの副首都法をめぐり、代表の吉村洋文・大阪府知事が、法案に記された「付帯決議」の内容と相反する形で、来春の大阪府知事選と「大阪都構想」の住民投票の同日実施を目指すと述べたことに、あらためて「国会軽視と言わざるを得ない」と苦言を呈した。

維新は、過去2回住民投票で否決された「大阪都構想」の賛否を問う住民投票と、来春の府知事選の同日実施を目指しているが、野党側はこの同日実施を一貫して問題視。特別委員会での採決に先立ち、自民党と立憲民主党の断続的な調整の末に、住民投票と地方選の期間が「重複しないように最大限調整する」と付帯決議に明記することで折り合い、野党が採決に応じて法案の成立につながった経緯がある。しかし吉村氏は法案成立後の取材で、付帯決議への尊重の意向を示しつつ、「1回の投票でコストも抑えられる。同日選を目指していくべきだ」と発言。国会での与野党折衝や、付帯決議の内容を無視するような発言だとして、強い批判の声が出ている。

玉木氏は、副首都法や吉村氏の発言に関する質問に、「あの付帯決議は、維新の会も含めて与野党がギリギリの中で交渉しあの文言に落ち着かせ、採決に至った」と経緯に触れ、「付帯決議は、政府は法的な順守義務はないが、少なくとも合意したすべての政党所属議員は従う義務があると思う」と訴えた。「政府に義務を課すものでなくても、立法府で合意したということはきちんと守る義務があるのを、いきなり政党の代表がそれに反する発言をするのは、国会軽視を言わざるを得ません」と吉村氏の発言に触れた上で、特別国会で成立した改正皇室典範の流れに触れながら、「付帯決議」の重要性に言及した。

玉木氏は「あえて付言すると、21017年の(天皇の退位等に関する)皇室典範特例法を改正した時に付帯決議を付け、それに基づいて2021年の政府有識者会議の報告書がつくられ(皇族確保策に関する)三つの案が示され、立法府で議論して2年間の皇室全体会議の中で、先般の皇室典範改正に至っている」と、維新も賛成した今回の改正皇室典範の出発点に、付帯決議に関わるものがあったと主張。「義務がないと言ってしまえば、そんなのいいのか、ということではなく、付帯決議に立法府として、議員として政党として込めた思いは、立法府に身を置く者として最大限尊重する義務を負っている」と強調した。

「吉村知事は国会議員ではないので、確かに従う義務はないという感覚になるかもしれませんが、与野党が合意し、維新のみなさんも苦労してあの合意に至った以上、それを尊重するのは当然だと思います」とも語った。

国民民主は公明党とともに、住民投票と地方選の同時実施を禁じる法案を提出したが、24日の参院本会議で賛成少数で否決された。玉木氏は同法案に関し、秋の臨時国会への再提出について問われ、「調整したい」とも述べた。