高市首相が自民党内を牽制「同じ公約掲げ衆院選戦った」飲食料品消費税の2年間1%を正式表明

高市早苗首相(2026年2月撮影)

高市早苗首相は30日夕に開いた記者会見で、飲食料品の消費税率について、2027年4月から2年間に限って、現在の8%から1%に下げる方針を正式に表明した。今年2月の衆院選公約に盛り込んだ「0%」との整合性を取るため、現金給付と合わせて「実質ゼロ」とする。

消費税減税をめぐっては、国民の間でも賛否が分かれているが、高市首相は「実現に向けた国民のみなさまの期待が高いことを重く受け止めている」と主張。減税に必要な財源については年間5兆円規模が必要とされるが、「市場の信任が得られるように、特例公債(赤字国債)に頼らず確保する」と述べた。代替財源として、租税特別措置や補助金の見直し、税外収入の確保などを挙げた。

その上で、「2年後に、私が責任をもって、確実に税率を(8%に)戻す」と、明言する場面もあった。高市首相の現在の自民党総裁の任期は来年9月で、自身が2年後に再び税率を戻すには、来年の自民党総裁選で党総裁(任期3年)に再選される必要がある。

一方、自民党内では、財政規律派の議員を中心に今回の高市首相の公然と批判の声が上がり始めている。質疑応答で、こうした党内の意見について問われた高市首相は「さきの衆院選において、責任ある与党として2年間の飲食料品の消費税率ゼロの実現に向け、検討の加速をを公約に掲げて戦った以上、その実現に向けた国民のみなさまの期待が高いことも重く受け止め、有権者のみまさまに納得感がある十分な飲食料品の引き下げが必要と考えます」とした上で、「同じ公約を掲げて戦った仲間たちであり、ちゃんと党議決定をした公約ですので、必ずご理解をたまわれると考えています。今後、党内プロセスにおいて丁寧に説明をしてまいります」と、牽制(けんせい)するように語り、「飲食料品に限った2年間の消費税率1%」に反対する野党の理解も、得ていきたい考えを示した。

自民党では、高市首相の指示を踏まえて31日から、党内の意見集約が始まるが、紛糾も予想される。