村上誠一郎前総務相は3日、自民党本部で報道陣の取材に応じ、高市早苗首相が先月30日に示した飲食料品を来年4月から2年間に限り、現在の8%から1%に消費税を引き下げる方針について「財源がないのにやるということは、日本の財政にとって非常に危険だ」と危機感を示した。
党税制調査会と社会保障制度調査会の合同会議を途中退席し、取材に応じた村上氏は「本当の円安対策を考えないと、弥縫策(びほうさく=一時しのぎの意味)でいくらばらまいても意味がないのではないか」とした上で、消費税減税には「まず財源」とし、「財源がないのにやるということは、非常に財政にとって危険ではないか」と指摘した。
その上で、「私の師匠の山中貞則先生は、減税する場合には財源をきちんと確定してからやれと言っていた」と、かつて「自民党税調のドン」「ミスター消費税」といわれた山中貞則・元通産相の教えに言及。「そこら辺が(今回は)まだ煮つまっていない。待っている人たちには給付を先がけて、もっと長期的な展望でやる(ことが必要)」と主張。「消費減税をやったために、円と金融の信用を失い、ますます円安になって、逆に物価高対策に逆行するのではないかということを非常に懸念している」と述べた。
先月31日に続いて行われたこの日の党内議論は、予定時間を大幅に超過して行われた。報道陣が待機する場所に、消費税減税に賛成、反対両派の怒号が部屋の中から響き合う応酬となったが、最終的には小野寺五典税調会長に対応が一任された。党内議論としては事実上、首相の方針を了承した形となった。